「収入」は、ほとんどが公的年金。公的年金の額は、物価に連動するため上がったり下がったりしている。グラフの上にあるのが年間支出額で、これは「消費支出」と「非消費支出(税金・社会保険料)」の合計額である。収入から支出を差し引くと、収支は赤字。これが年金生活者の家計の特徴だ。赤字分は、貯蓄などを取り崩しているのが実態である。

 2010年の年間収支は、約49万円の赤字。年々赤字額は増え、2015年にはなんとマイナス75万円まで拡大している!赤字がどんどん増えていく要因を知りたくて、エクセルに詳細なデータを入力し推移を眺めながら分析したことがある。

 数字を並べてみた結果、年金収入は思った以上に減少し、消費支出(食費やレジャー費など)はそれほど大きな変化がなかった。税金と社会保険料の負担は増えているはずなのに、非消費支出も思ったより増えていない。

 ここからは私の予測だが、介護保険料や後期高齢者の健康保険料は公的年金から天引きされるため、「年金の額面自体」が減ったと考えた高齢者(アンケート記入者)が多かったのではないか。

 いずれにせよ、グラフ掲載期間内の家計収支の赤字拡大のおもな要因は、「お金の使い過ぎ」ではなく、「年金の手取り減少(=税金と社会保険料の負担アップ)」だということがわかった。