パチンコ・パチスロを遊技する人口の減少が叫ばれて久しい。パチンコ業界関係者のみならず、パチンコファンもここ最近の客離れを実感していたはずである。ところが業顔団体の調査によれば、逆にパチンコ人口は増えているという結果が出ているという。この調査は果たしてどれほど信憑性があるものなのか。(取材・文/清談社)
パチンコ人口は増えている!?
仰天の調査結果が公表された
ここ数年、パチンコ人口は減少傾向にあるといわれてきた。公益財団法人の日本生産性本部が発表した『レジャー白書2016』を見ると市場規模は減少しており、「パチンコ・パチスロ貸玉料・貸メダル料は大きく減少し、状況は厳しい」と書かれている。
2000年には2020万人いた参加人口も、14年には1150万人と、ほぼ半減している。市場規模が微減にとどまっているのは、客数は減ったが、ひとりのパチンコ客が使う金額が増えていると読み取れる。
ところがこの3月末、パチンコ人口は逆に増加に転じているという調査結果が公表された。
パチンコ・パチスロのコンサル業者、グローバル アミューズメント社が発表した「パチンコ・パチスロ参加人口調査 2017年版」によると、パチンコ・パチスロ参加人口は前年度調査より17.2万人増加、計1052.6万人と算出されている。1円パチンコなど低貸玉営業店が増えたことにより、気軽に遊技する層が増えたと分析されている。前述のレジャー白書の数字とは真逆の結果。確かにデータの取り方によって結果が偏ってしまうことは、この手の調査にはあることだが、これではパチンコ業界の実態は一向に見えてこない。
「私たちの実感では、間違いなく減少傾向ですし、増加していると言っているのはコンサル会社のデータですよね。その意味でも、パチンコ業界とは直接の利害関係のない日本生産性本部のデータのほうが、やっぱり現実に近いと思います」(大手ホールチェーン店社員)
業界関係者の肌感覚では、やはりパチンコ人口減少が正しいようだ。では、なぜこんな調査結果が世に出たのだろうか?