試験は「城攻め」と同じ!
分析→計画→実践→追い込みで

 戦略的に勉強していく過程は、「城攻め」を想像していただけるとわかりやすいと思います。

 敵の城を攻めるとき、何も考えずにいきなり本丸を目指して突撃することはまずしませんよね。最初に、城の配置や地形、城壁の形などを研究し、入り口はどこにあってどこから攻めるのが得策なのかなどを「分析」します。つまり、攻略対象の状況や特徴を見極めるということです。

 試験においては、これは「過去問分析」にあたります。

 攻略対象である試験の特徴や出題傾向を分析し、「受かるために何をすればいいのか」をまず把握します。

 次に、分析を踏まえて「計画」を立てます。

「裏門から人目につかない夜中に攻める」「川の流れを変え、城を水攻めにする」など、どう攻めていくのかという具体的な計画、戦略です。

 試験勉強では、全範囲を見渡し、やること、やらないことを決めていきます。ここで大切なのは、「やらないことを見極める」ことです。できるだけ時間も労力もかけず、確実に敵=試験を攻略するために、必要最低限のやるべきことを洗い出すのです。

 そして、いよいよ「実践」に入ります。これまで立てた戦略をもとに、城に攻め入っていきます。

 試験勉強では、ここからが、実際に問題集を使った勉強となります。

 過去問題集を一度ざっくり目を通したあとじっくり2周読み、合格するためにやるべきことの優先順位を4段階に分けて、「問題」「答え」「なぜそうなるのか」を3点セットで把握しながら覚えるノウハウを、本書では紹介していきます。

 城攻めにたとえると、「4つの軍に兵を分けて軍備を整える」ですね。

 最後は、「追い込み」です。

 城攻めだとしたら、門をどんどん壊して本丸に攻め込んでいくイメージです。周到な準備をしたうえで、一気に攻め込みます。

 実際に戦い始めてみると、思ってもいない罠があったり、意外な伏兵がいたりするものですが、試験勉強でも、実際に問題集を使って勉強を始めると、「簡単だと思っていた箇所が想像以上に難しかった」など、自分が思い描いていた計画とのズレが出てきます。そのような場合に使える一撃必殺の暗殺ならぬ「暗記」のテクニックもお伝えします。

 追い込みは、試験勉強の最後の1日に相当します。やり方次第では、難攻不落の城を1日で落とすことも不可能ではありません。

 長期戦には長期戦のやり方があるでしょう。「兵糧攻め」も否定しません。ですが、私のやり方は短期決戦です。時間に価値を置くのであれば、たった7日間で合格するためのこのテクニックを使わない手はありません。

 さあ、試験攻略の準備はできたでしょうか。