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システムの「外注」成功の鉄則
【第6回】 2017年6月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
細川義洋

外注したシステムが未完成なのに「約5億」支払わされた理由

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「システムに欠陥が多すぎて使えない!」
「開発や保守・運用費用が高すぎる!」
「なぜか社員が協力してくれない……」
「経営者がシステムのことを全然わかってない……」

ホームページ、ECサイト、Webマーケティングシステム、AI、ビッグデータ、IOTなど、ITシステムが企業の経営を左右する時代。……にもかかわらず、ほんの数年前まで、日本のITシステム開発は3分の2が失敗しており、今もなお、システム開発は他のプロジェクトと比べると成功率の低いのが現状です。

そこで、かつてない「発注者のための入門書」として、発売直後から注目を集めている『システムを「外注」するときに読む本』。本連載では、そのエッセンスを大公開。70以上のトラブルプロジェクトを解決に導き、紛争解決率9割を超えた「トラブル解決請負人」が、システム開発プロセスに潜む「地雷」を紹介しながら、成功のポイントを伝えます。

どうすれば、会社が幸せになる「本当に役に立つシステム」が作れるのか?
経営者・CIO・システム担当者・プロジェクトマネージャーの必須知識!

なぜ、未完成のシステムにお金を払わなくてはいけないのか?

ご存じの方も多いかと思いますが、かつて、企業や団体などが情報システムを導入しようとして、成功する確率は「3割に満たない」と言われていました。逆からいえば「失敗率7割」だったわけです。

ここで「成功」というのは、納期とコストが「まあ許容できるかな」という範囲で守れて、発注者の要望が満たされた上に、システムの欠陥も「まあ我慢できる範囲で済んだな」というプロジェクトを指します。

この「成功率3割」という数字は、後の調査では随分改善したとされていますが、それにしたって異常に低い数字です。

もし、家の建築を頼んだのに、施主が受け入れられない予算オーバーや納期遅れ、あるいは欠陥住宅が10軒のうち3軒もあるような建設会社や工務店があったら、そんなところには絶対に発注したくないでしょう。 しかし、システム開発の世界では、現実にそうした調査結果が出ているのです。

しかも、それだけではありません。場合によっては、システムが完成しなかったにもかかわらず、発注者が、莫大な費用をITベンダーに払わなければならないという「理不尽」なことがあります。

そこで1つ、裁判にまで発展してしまった、システム開発を巡るトラブルの例をご紹介しましょう。

裁判所の「理不尽な判断」の理由とは?

まず、判決に至る経緯は次ページの通りです。

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細川義洋(ほそかわ・よしひろ)

政府CIO補佐官。ITプロセスコンサルタント。元・東京地方裁判所民事調停委員・IT専門委員、東京高等裁判所IT専門委員。

立教大学経済学部経済学科卒業後、NECソフト株式会社(現NECソリューションイノベータ株式会社)にて金融機関の勘定系システム開発など多くのITプロジェクトに携わる。 その後、日本アイ・ビー・エム株式会社にて、システム開発・運用の品質向上を中心に、 多くのITベンダと発注者企業に対するプロセス改善とプロジェクトマネジメントのコンサルティング業務を担当。 独立後は、プロセス改善やIT紛争の防止に向けたコンサルティングを行なう一方、ITトラブルが法的紛争となった事件の和解調停や裁判の補助を担当する。これまで関わったプロジェクトは70以上。調停委員時代、トラブルを裁判に発展させず解決に導いた確率は9割を超える。システム開発に潜む地雷を知り尽くした「トラブル解決請負人」。2016年より政府CIO補佐官に抜擢され、政府系機関システムのアドバイザー業務に携わる。

著書に『なぜ、システム開発は必ずモメるのか? 49のトラブルから学ぶプロジェクト管理術』『「IT専門調停委員」が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則』(ともに日本実業出版社)、『プロジェクトの失敗はだれのせい?』『成功するシステム開発は裁判に学べ! 』(ともに技術評論社)などがある。


システムの「外注」成功の鉄則

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