ネット時代に勝ち残るヒントが京都・花街の「お座敷遊び」にあった!

ビジネスのトレンドは「大量生産」から「個別カスタマイズ」へ

 最近はアマゾンなどのオンラインショップで買い物をする機会が、格段に増えた。そうしたECサイトには、ユーザーの商品閲覧や購買の履歴を分析し、次に欲しいと思うような商品を自動的に予測してリコメンド(推薦)する仕組みが備わっていることが多い。

 フェイスブックなどのSNSでも、投稿、プロフィール、クリック履歴などから個々の利用者が関心を持ちそうな商品を推測して広告を表示する。

 プライバシーを覗き見されているようで、気味が悪いと感じる人もいるだろう。だが、今やインターネットを使えば使うほどサービス提供側に利用者のデータが蓄積され、それがマーケティングに活用されることが、まったく珍しくなくなっている。

 今後、ビッグデータやAI(人工知能)の技術がさらに進歩すれば、もっときめ細かい分析が可能になるはずだ。サービス提供者は、よりいっそうカスタマイズした商品やサービスを展開しやすくなっていくだろう。

 つまり今後は、ますます大量生産型ではなく、顧客の個別ニーズをくみ取った商品やサービスづくりが主流になる、ということだ。それを踏まえた戦略策定と実行が、多くの企業の急務となるに違いない。

 そのための強力なヒントになるビジネスモデルが、実は意外なところにあるのをご存じだろうか。350年の伝統を誇る京都・花街(花街)の「お茶屋」である。