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システムの「外注」成功の鉄則
【第9回】 2017年7月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
細川義洋

社内システムが盛大な「お金のムダ遣い」に陥る理由
「発注者」の責任が問われた裁判から学べること

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「システムに欠陥が多すぎて使えない!」
「開発や保守・運用費用が高すぎる!」
「なぜか社員が協力してくれない……」
「経営者がシステムのことを全然わかってない……」

ホームページ、ECサイト、Webマーケティングシステム、AI、ビッグデータ、IOTなど、ITシステムが企業の経営を左右する時代。にもかかわらず、ほんの数年前まで、日本のITシステム開発は3分の2が失敗しており、今もなお、システム開発は他のプロジェクトと比べると成功率の低いのが現状です。

そこで、かつてない「発注者のための入門書」として、発売早々重版が決まった『システムを「外注」するときに読む本』。本連載では、そのエッセンスを公開。70以上のトラブルプロジェクトを解決に導き、紛争解決率9割を超えた「トラブル解決請負人」が、システム開発プロセスに潜む「地雷」を紹介しながら、成功のポイントを伝えます。

どうすれば、会社が幸せになる「本当に役に立つシステム」が作れるのか?
経営者・CIO・システム担当者・プロジェクトマネージャーの必須知識!

全体の方針と結びつかないシステムは
「おもちゃ」にすぎない

組織がITシステムを導入したり、既存のシステムを改造する目的は、言うまでもないことですが、その組織全体の「目的」や「方針」と密接に結びついている必要があります。

たとえば、基幹業務を部門ごとではなく統合的に管理するためのERPパッケージは、「バックオフィスの生産性を向上させてコストを削減する」といった経営方針があってこそ導入すべきものですし、営業支援システムは、営業部門が売上向上を目指すから入れるべきものです。

そうした「全体の方針」と結びつかないようなITシステムは、一部の人の趣味で入れた「おもちゃ」であって、盛大なお金のムダ遣いといってもよいかもしれません。

『システムを「外注」するときに読む本』の第1章では、そうしたシステム導入の裏にある経営の目的を軽視して要件を決めたために、経営層から責め立てられるシステム担当者の姿を描いています。

ただ、実際のところ、全体の方針を現場が理解しないまま新システムの要件定義を進め、結果としてプロジェクトを壊してしまう例は、驚くほど多いのが現実です。

システムを一部の人の「おもちゃ」にしないために

1つ、東京地方裁判所に、こんな判例があります。

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細川義洋(ほそかわ・よしひろ)

政府CIO補佐官。ITプロセスコンサルタント。元・東京地方裁判所民事調停委員・IT専門委員、東京高等裁判所IT専門委員。

立教大学経済学部経済学科卒業後、NECソフト株式会社(現NECソリューションイノベータ株式会社)にて金融機関の勘定系システム開発など多くのITプロジェクトに携わる。 その後、日本アイ・ビー・エム株式会社にて、システム開発・運用の品質向上を中心に、 多くのITベンダと発注者企業に対するプロセス改善とプロジェクトマネジメントのコンサルティング業務を担当。 独立後は、プロセス改善やIT紛争の防止に向けたコンサルティングを行なう一方、ITトラブルが法的紛争となった事件の和解調停や裁判の補助を担当する。これまで関わったプロジェクトは70以上。調停委員時代、トラブルを裁判に発展させず解決に導いた確率は9割を超える。システム開発に潜む地雷を知り尽くした「トラブル解決請負人」。2016年より政府CIO補佐官に抜擢され、政府系機関システムのアドバイザー業務に携わる。

著書に『なぜ、システム開発は必ずモメるのか? 49のトラブルから学ぶプロジェクト管理術』『「IT専門調停委員」が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則』(ともに日本実業出版社)、『プロジェクトの失敗はだれのせい?』『成功するシステム開発は裁判に学べ! 』(ともに技術評論社)などがある。


システムの「外注」成功の鉄則

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