「一流」になるために磨くべき、「人間関係」・「仕事」・「運」・「お金」・「自由」・「生き方」とは。映画監督、ライフスタイル・プロデューサー、生活探検家と、幅広く活躍する浜野安宏(はまの・やすひろ)氏による「提言」を、書籍『一流の磨き方』より、一部、抜粋して紹介する。「本物」を知る人だけが、本物になれる!

「興味を持ってくれた人」に対して、
人は会おうと思ってくれる

「一流の人に会える人」には、1つの条件がある

 毎日、同じ人とばかり会っているようでは、絶対に成長は止まります。

 自分を成長させたいなら、できるだけ「違う人」と会うことです。

 出会いは、最大の「教師」です。
 ひとりの人物との出会いが、人生を一変させることがあります。

 どんなに多くの本より、どんなに多くの映像より、「現実の出会い」が自分を成長させてくれます。

 しかし、出会いは、人であってもモノであっても、自分から働きかけないかぎり、見つかりません。人脈づくりにノウハウがあるとしたら、「自分から相手の胸に飛び込んでいくこと」しかないのです。

 会いたい人には会ってみる。
 どんな人にも話しかけてみる。
 とことんまで知り合ってみる。

 これが私の考え方。「浜野さんは、ラッキーなことに、適切な時期に適切な人と出会っていますよね」と言われたことがありますが、「たまたま、私だけがラッキーだった」わけではありません。誰にでもその機会はあったはずです。

 違いは、「目を見開いていたか、つむっていたか」「自分から飛び込んだか、素通りしてきたか」の差だと思います。
 どんな人でも、どこかで、つながれるはずなのです。みんな人間なのだから…。

 私は国内外にたくさんのネットワークがあります。ありがたいことに、私が声をかければ、「浜野さんのために一肌脱ごう」と集まってくれる人々がいます。

 ですが私は、意図して人脈づくりをしてきたわけではありません。

「この人とつながっておけば、ビジネスチャンスがあるかもしれない」と、戦略的に人と会うことは、まずありません。

 姑息な目的を持っていくと、相手に見抜かれて恥をかくだけだからです。だから私は、自分の欲求に素直になって、「この人はすごい!」と思った人に会ってきました。

 私の場合、「この人はすごい!」「この人に会いたい!」と思ったら、すぐに連絡をして会いに行きます、どんなに遠くても…。海の向こうでも…。

「興味を持ってくれた人に対して、人は会おうと思ってくれる」と、私は経験上、知っているからです。

 世界的建築家のひとり、故・マイケル・グレイブスも、そのひとりです。

 彼が設計した家具メーカーのショールームに感激した私は、電話番号案内で彼の連絡先を調べ、その足でプリンストン大学(ニュージャージー)の彼の研究室を訪ねたのです。

 この出会いから、私と彼は、20以上のプロジェクトをともにすることになりました。
 私が彼を日本に呼んだとき、建築業界の多くは「あんなビッグネームが日本に来るわけがない!」と首をかしげました。

 けれど彼は私を信頼し、日本にやってきてくれたのです。

 ゴルフも、麻雀も、カラオケも、どれも共通していえることは、「いつも、同じような人、環境とばかり一緒にいること」です。

 同じ人、状況とばかりいるかぎり、成長はありません。なぜなら、同じような人、場所と一緒にいると、同じ価値観の中でしか、ものを考えなくなるからです。

 新しいことを認めなくなったとたん、マンネリ感に支配され、人の成長は止まります。

 発想を生き返らせるにはどうしたらいいのか。
 毎日、同じ人と遊ぶことをやめて、できるだけ「違う種類の人と会うこと」です。

「自分から動いた新しい出会い」こそが、あなたの人生を、よりよいものへ変えていってくれるのです。