静かに広がる「地域密着型起業家交流会」の効用プレゼンタイムの様子。ネコ用遊具の制作・販売者は、自らネコの変装をして事業内容や事業にかける思いなどを発表した

2年半で全国延べ6000人が参加した
「起業」を軸に地域がつながる交流会

 2015年1月に千葉市で始まった、起業家の支援を通じて地域を元気にするイベント「地域クラウド交流会」、略称「ちいクラ」。その開催は2年半で北海道釧路市、岐阜県高山市、愛媛県松山市など全国各地の27市区町へと広がり、開催回数は全43回、延べ参加者は約6000人にのぼる(2017年6月30日現在)。

 交流会のテーマは「つながる。広がる。うまれる。起業家の応援を通じて地域を活性化」。毎回、地域で100~200人が集まり、それぞれが人脈を広げたり、新たなビジネスチャンスをつかんだりする。

 そこではいったい、どんなことが行われているのだろうか?さる7月6日(木)に東京都江東区で開催された「第4回江東区地域クラウド交流会」(実施主体:第一勧業信用組合)に参加してみた。

 プログラムを一言で紹介すると、地域で活動する起業家5人がプレゼンを行い、その場で参加者からの「投票」を通じて「クラウドファンディング」(インターネットを通じて共感した不特定多数の人から資金を集める方法)を行うというものだ。

 プレゼンターの1人、ワイン醸造所やワインバルを経営している株式会社スイミージャパン社長の中本徹さんは、15年間の事業経験を踏まえ、これからは飲食業におけるベンチャー・インキュベーション事業に新たに取り組んでいく予定だ。「地元に根を張って、共に持続的に成長していける起業家の方々との出会いが楽しみ」との期待を持って参加したという。