大東建託現役社員が指摘「ひたすら飛び込む」営業戦略の弱点Photo by Kosuke Oneda

賃貸住宅最大手である大東建託の営業力に“ほころび”が見え始めている――。『週刊ダイヤモンド』6月24日号「不動産投資の甘い罠」でそう指摘したところ、編集部に同社の現役社員、元社員から続々と切なる声が寄せられている。さながら駆け込み寺状態だ。彼らに共通する思いは「良い会社に生まれ変わってほしい」という一点だ――。今回は、大東建託社員の悲痛な叫び、第3弾をお届けする。

>>第1弾から読む

ただひたすら飛び込む
古い営業手法に渦巻く不満

「大手ハウスメーカーも軒並み賃貸アパート建築を伸ばしていますが、彼らと比べると当社の営業手法は本当に古いんだなと痛感させられます……」

 本連載第2弾に登場してくれた、大東建託のある地方支店に務める現役社員の鈴木一宗さん(仮名)は、年間数棟の契約実績によって年収1000万円を超えており、決して“長期無実績”のうだつの上がらない営業マンではない。だからこそ、同社の営業戦略の弱点が見えている。

「ひとえに当社は銀行や農協(JA)のグリップが弱いのです。地主さんとの個人間の付き合いは当社の方が強いと自負していますが、銀行や農協といった法人間の付き合いはほとんどありません。特に農協は大手ハウスメーカーと共同で地主さん向けのセミナーや旅行を企画し、土地持ちを紹介するなど新規開拓に一役買っているようです」

 農家は田畑の外に土地を所有している可能性が比較的高い。またJAバンクに資金を預けていれば資産背景がある程度分かるため、相続税対策を名目に紹介を受けやすいというわけだ。

「当社の経営陣にも、こうしたところにもっと積極的に営業してほしいですね。でも当社の営業はただひたすら飛び込むだけなんです」