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週刊・上杉隆

新聞がおかしい――朝日の記事に見る、自己認識能力を失った報道

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第191回】 2011年9月8日
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 朝日新聞がおかしい。いや何も朝日新聞だけの話ではない。新聞全体がおかしなことになっている。

 もはや末期症状である。これまで通りに現状判断能力の欠如だけならばまだしも、ついに自己認識においても危険な兆候がみえてきた。大丈夫だろうか。

新鮮な驚き――
「迷ったら避難」社説

 まず、9月6日付の社説で、朝日新聞は筆者に新鮮な驚きを与えてくれた。

〈台風豪雨―「迷ったら避難」徹底を〉

 このような見出しで社説は次のように始まる。

〈険しい山間を縫って流れる十津川流域は、世界遺産の熊野古道で知られる。豊かな森と渓谷美は、厳しい風雨によって磨かれた絶景でもある。

 台風12号がその流域を抱える紀伊半島を中心に深い爪痕を残した。約90人が土砂崩れや河川の氾濫(はんらん)で亡くなったり、行方不明になったりしている。

 道路が寸断され、電話が不通のままの集落もある。政府は調査団を派遣した。被害の全容をつかみ、行方不明者の救助に全力を挙げることはいうまでもない。避難者への対応や衛生対策にも万全を期して欲しい〉

 ここまではいいだろう。少しも読者の心に響かない、いつもの他人事の文章だ。問題は以下の部分である。

〈確かに記録的な豪雨だった。しかし、突然起きる地震とは違って、台風の危険は相当程度、予測できる。

 川の水位や雨の状況をきちんとつかんでいれば、被害を最小限に抑えることができる。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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