車いすに乗って、ごみを拾う。チーム戦でごみの量やミッション実施レベルを競う

2020年東京オリンピック・パラリンピックを控えて、日本は海外からの観光客への「おもてなし」の準備が進んでいるだろうか?特に、障害を持つ方に対しては、どのように対応すればいいか。パラリンピアン(パラリンピック出場経験者)で車いすユーザーが仕掛けるイベントを紹介しよう。(医療ジャーナリスト 福原麻希)

 近年、街の「ごみ拾い」にルールを定め、競い合うスポーツに進化させた「スポGOMI※1(スポーツごみ拾い)大会」が各地で開催されている。ルールは、あらかじめ決められたエリアで、制限時間内にチームでごみを拾うこと。拾ったごみの量と質でポイントを競い合い、順位を決める。

 本欄で紹介するのは、このスポGOMIの車いすバージョン「車いすスポGOMI」。パラリンピアンで、特定非営利活動法人D-SHiPS32(ディーシップスミニ)代表の上原大祐さん(35歳)が発案し、同法人のプロジェクトとして運営している。

 上原さんはパラアイスホッケー(以前の「アイスレッジホッケー」から名称変更)元日本代表選手で、2010年バンクーバー・パラリンピックに出場し、代表チームの銀メダル獲得に貢献した。

「車いすスポGOMI」は健常者も参加できる。上原さんから車いすの乗りこなし方やサポートの方法を十分時間をかけて学んだ後、街へ出て行き、ごみ拾いをする。同時に、本部から指令されたミッションをこなしながら、街中のバリアフリーとバリアを探して、手元のマップに書き込む。順位は拾ったごみの量とマップのチェック数で決まる。

 トヨタ自動車やピークワン(東京都千代田区・マーケティングコミュニケーション)などの企業研修だけでなく、一般社団法人リディラバ※2とのコラボで、高校の修学旅行の体験学習にも組み込まれている。

※1:スポGOMIは、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ(代表理事・馬見塚健一、一般社団法人日本スポーツGOMI拾い連盟から改称)が運営する。

2:一般社団法人リディラバ…社会の課題を知るため、現場を訪問する「スタディツ
アー」等を提供している。