先週の本欄で、新しく導入される制度である「つみたてNISA」について書いた。おかげさまで多くの方に読まれたが、「つみたてNISA」での投資対象である投資信託について、特長や選び方などのポイントを教えてほしいというリクエストがあった。
近年、「iDeCo」(個人型確定拠出年金)、「NISA」(少額投資非課税制度)、「つみたてNISA」と様々な制度ができたり、拡充されたりしているが、いずれの制度も運用対象の主力として想定しているのは投資信託だ。また、投資以外の用事で銀行の窓口を訪れても、投資信託をセールスされることがある時代だ。そういう意味で、普通の人が投資信託について知る必要性は大いに高まっている。
筆者は、かつて投資信託運用会社にファンドマネージャーとして勤めたことがあるし、現在は投資信託を扱う証券会社(楽天証券というネット証券)の社員でもあるので、投資信託とはそれなりに縁が深い。業界の内部にいると、かえって一般の方向けの説明がやりにくくなる面があるのだが、今回は、投資信託に詳しくない方向けに、売り手側がなかなか教えてくれない「投資信託の勘所」を4トピックご紹介したい。