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週刊・上杉隆

力強く同情するだけでは放射能事故は解決しない――野田首相の所信表明演説を検証する

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第192回】 2011年9月15日
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 野田佳彦首相が初の所信表明演説に臨んだ。

 文字数にして約9500字、自民党政権時代の首相と同程度だが、鳩山、菅という民主党の歴代首相としては短い。

 実は、分量はどうでもいい。問題は中身だ。所信表明といえば、自民党政権時代、それは各役所から予算要求に絡む陳情の場と化していた。

 「短冊」とも呼ばれるような形で各役所からの要望を貼り付けながら首相秘書官らによって作られるのが首相演説と相場が決まっていた。

自民党時代、所信表明演説が
官僚からの陳情の場となったカラクリ

 国会で発せられた首相の言葉は重い。それが所信表明となればなおさらだ。それゆえに、その演説の中に、役所の要望をちりばめることに成功したら、官僚たちにとっては半ば勝利したようなものなのだ。

 たとえば、その後の予算折衝などでそれは大きな「武器」となるのだ。

 「総理が所信表明でも仰ったとおり、本件は急務であり、ぜひとも相応のご配慮を――」

 このような形で、シーリング、財務折衝、復活折衝など各場面で強力な「武器」として使えるというわけなのである。

 果たして、野田首相の所信表明演説はどうだったのか。検証してみよう。(引用に当たっては、中日新聞ウェブ版などを参照)

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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