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監視社会の象徴か、単なる時代のあだ花か――。
「カレログ騒動」で問われるコミュニケーションの良識

宮崎智之 [フリーライター]
2011年9月16日
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アンドロイド携帯にインストールすると、彼氏の位置情報がまるわかりになるという女性向けのアプリ「カレログ」が、社会問題化している。「プライバシー保護」の観点から、多くの批判が寄せられる事態となっているのだ。個人の生活をより便利にしてきたITツールだが、「今までできなかったことができるようになった」ことにより、新たな問題が露見した格好となった。「時代のあだ花」とも言うべき「カレログ」の登場で試される、我々のコミュニケーションの良識について考えてみよう。(取材・文/プレスラボ・宮崎智之)

知りたい彼氏の行動がまるわかり!
「カレログ」はなぜ社会問題になったか

 おそらく、開発会社もここまでの反響は予想していなかっただろう。スマートフォン向けアプリ「カレログ」が、大騒動を巻き起こしている。

 この「カレログ」、アンドロイド携帯にインストールすると、その端末保有者の行動履歴を全てGPSで把握できるほか、バッテリー残量や通話履歴まで一目瞭然という代物。主に「彼氏の浮気防止」をウリにした、女性向けのアプリである。

 しかし、「プライバシーが筒抜けになる」「個人情報の保護を考えるといかがなものか」と、男性を中心に疑問・反論が殺到した結果、ネット上で大炎上するハメに。

 むろん、この手のアプリは本人の同意を利用の前提としているが、彼女がこっそり彼氏のスマホにインストールするケースなど、本人の承諾を得ずに不正利用されることへの懸念が広がった。また、「悪用されれば、ストーカー行為などの犯罪に使われるのでは」という指摘も数多く挙がった。

 この騒動、最初は個人ユーザー間で完結すると思われていたが、あれよあれよという間に社会問題へと発展した。決定打になったのは、セキュリティソフトメーカーのマカフィーが、「カレログ」に「Android/Logkare.A」というウィルス名を付け、スパイウェアと認定したことだ。

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宮崎智之 [フリーライター]

フリーライター。1982年3月生まれ。地域紙記者を経て、編集プロダクション「プレスラボ」に勤務後、独立。男女問題や社会問題、インターネット、カルチャーなどについて執筆。
ツイッターは@miyazakid
 

 


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