『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が8月30日にダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

過去の原因を探っても解決にはならない

 1870年にオーストリアのウイーン郊外で生まれたアドラーは、同時代を生きたジークムント・フロイトやグスタフ・ユングらと並び称される心理学の巨人です。

 しかし、アドラーが心理学者として論文を発表し始めた当初、心理学会で大きな力を持っていたのはフロイトの理論でした。フロイトは、人間は過去に蓄積された「性的な力」(リビドー)に突き動かされるのだ、と提唱しました。つまり、人は過去により規定され、自分で未来の自分自身をコントロールすることはできない、と言ったのです。

 これに真っ向から反論を唱えたのがアドラーです。

 アドラーは遺伝や育て方などの「原因」により行動が規定されるのではない、と考えました。そして、人は未来への「目的」により行動を自分で決めているのだ。だから、自分の意思でいつでも自分を変えることができる、と「目的論」と「自己決定性」を唱えました。その考え方は現代心理学の常識になり、フロイトの「原因論」は過去の遺物になっているのです。

 ところが、私たちの日常生活では、いまだに過去の遺物である「原因論」が幅を利かせています。しかし、原因は「解説」にはなりますが、何の「解決」にもなりません。過去を変えることはできないからです。そうではなく自分の意思で未来の「目的」を変え、行動を選び直せばいいのです。アドラー心理学で考えれば、いくらでも問題の「解決」は可能なのです。

アルフレッド・アドラー Alfred Adler(1870年-1937年)
オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイト、ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。個人心理学(アドラー心理学)を創始し、『7つの習慣』のコヴィー博士、カーネギーらに影響を与えた。「自己啓発」の源流である

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