ウナギは中国からの輸入品のなんと45~75%が密漁による漁獲だという(写真はイメージです)

 魚の国内総消費量の約40%を輸入に頼る日本。あなたが日常的に口にしているその魚の24~36%がいわゆる“密漁”で獲られたものだとしたら――。

 水産物資源管理と持続可能な漁業を支援するNPO「オーシャン・アウトカムズ」が、水産物資源の専門家に委託して行った、ある衝撃的な調査結果が公表された。査読付きの海洋政策の学術論文誌である「マリン・ポリシー」の2017年10月号に掲載されたこの論文は、日本への・違法・無報告水産物の輸入量について推計したもの。このテーマで発表された査読付き論文としては、初めてのものだ。

 調査は、日本及び輸入国の税関データをベースに、日本への上位輸入9ヵ国の港湾職員や税関職員、取引業者、水産会社などへの直接聞き取りを行った上で、調査対象となる輸入製品27品目の調達パターンを調べた。そのうえで、統計学的手法を用いて15年時点での違法漁獲魚が輸入量に占める割合の上限と下限を導きだしたものだ。

 この調査を行ったのは海洋資源学者、ガナパラジュ・プラモッド博士。ちなみに、プラモッド博士が行った米国内に流通する違法漁獲魚に関する調査がきっかけとなり、前オバマ政権下で違法漁獲魚に関しての規制ができたという経緯がある。いわば違法漁業の実態調査についての世界的なエキスパートとして知られる人物だ。

 調査の内容は衝撃的だ。日本に輸入される水産物の24~36%、金額で1800~2700億円が違法漁業により漁獲されたものだというのだ。

 “密漁率”が大きいのは中国から輸入されたイカ、アメリカから輸入されたスケトウダラなど。日本人が大好きなウナギも密漁率が高い魚種の代表格だ。中国からの輸入品のなんと45~75%が密漁による漁獲だという。ちなみに、国内市場に供給されるウナギの60%は輸入もので、その大半は中国からの輸入なので、かなりの確率で日本人が“密漁品”を気づかず口にしていることになる。