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ドラッカーの慧眼

効率と効果は違う
経営者の真の仕事

Managing for Business Effectiveness

ピーター F. ドラッカー
【第10回】 2011年12月5日
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本稿は『創造する経営者』の一部となった論考である。ドラッカーはまず、経営者に課された第一の責任とは、現有の資源から最大の経済的成果を上げることだと指摘する。その実現に向けて、経営者の職務、また問題点と解決策について、基本となる原則を述べる。1963年の論考ではあるが、事業の選択と集中、正しいコストの把握方法、意思決定と実行など、いまなお我々が抱える課題に応える内容である。

経営者の責任とは何か

 経営者の第一の務め、そして果てなく続く責任とは何だろうか。それは、現在使用している資源、あるいは保有している資源から、最善の経済的成果を引き出すために、日々邁進することである。

 経営者の仕事と思われていることや経営者みずからが取り組みたいと思っていることはほかにもあろうが、どれも向こう数年間の健全な業績と実り多い成果があればこそ成り立つものだ。企業の社会的責任や文化活動といった高尚な経営上の使命でさえ、その例外ではない。金銭や地位という経営者自身の報酬もまたしかりである。

 その結果、経営幹部たちは、持てる時間のすべてとまでは言わずとも、だれもがその大半を、短期的な業績に関わる諸問題に費やしている。彼らの関心は、コストやプライシング、スケジュール管理や営業活動、品質管理や顧客サービス、購買や教育研修などに向けられている。

 さらに、現代の経営者に提供されているツールやテクニックの大部分は、今日明日の業績につながる目の前の事業を管理するためのものである。ビジネス書が100冊あれば、90冊はこれをテーマとしている。社内の報告書や調査にしても、100件のうち、控えめに見ても90件がそうである。

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ドラッカーの慧眼

ピーター F. ドラッカーが1950年から2004年まで50年以上にわたってハーバード・ビジネス・レビューに寄稿した論文を少しずつご紹介します。
 

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