中国でのビジネススピードは日本よりも圧倒的に速い。アポイントメントもスマホのSNSであっという間に連絡が取れてしまう。筆者も取材等で連絡スピードの恩恵にあずかっている一人だが、そのスピードに付いていくのも大変だ。その状況について、自分の体験を踏まえながら紹介する。(ジャーナリスト 中島 恵)
あっという間に
重要人物3人とアポ
最近、ある取材のため、数人の在日中国人を紹介してもらう機会があったのだが、その紹介スピードの速さに驚いてしまった。
以前、こちらの記事で中国人のスマホ決済が猛スピードで進んでいることを紹介したが、スマホ決済で最も使われているウィーチャットペイ(微信支付)という支払い機能は、ウィーチャット(微信)というSNSのメッセージアプリの中にある。ウィーチャット自体、中国国内だけでもすでに8億人以上が使っている中国で最も有名なアプリで、在日中国人社会でも業務連絡の多くは、このウィーチャットを介して行われている。
私も3年ほど前から、中国での取材に必要不可欠なウィーチャットを始めたので、ウィーチャットを使うと連絡が速いことはもちろん知っていた。だが、今回改めて、このアプリの利便性や、中国人と日本人の"生活スピードの違い"を痛感したのだ。
金曜日の午後だった。ある在日中国人ビジネスマンに、中国人4人の紹介を頼んだ。趣旨を書いて送ったところ、驚いたことに、翌日(土曜日)の午前中には4人すべてに連絡がつき、ウィーチャットで彼らの「紹介カード」が続々と送られてきた。