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経営請負人の時代

孫正義氏との出会いと転身もまさに「運命」
じっくり磨かれた人間力にこそ、運は味方する
――SBIホールディングス代表取締役CEO北尾吉孝氏【前編】

南 壮一郎 [株式会社ビズリーチ代表取締役]
【第9回・前編】 2011年10月14日
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SBIホールディングス代表取締役CEO北尾吉孝氏は、孫正義氏から声をかけられ、野村證券からソフトバンクへ転身し、そこで店頭公開したばかりの会社として前代未聞の4800億円もの資金調達をやってのけた。そんな北尾氏は、昨今の転職がもてはやされるキャリア観には冷ややかだ。それよりも、眼前の仕事をどこまでも大切にし、その知見をもって後に自分に訪れる天命を全うする、人間力を重んじたキャリア論を提唱する。国内外を通して高い評価を手にしてきた北尾氏の人生道場に、仕事論と人生の対応力を学ぶ。

流れに逆らわず、天に任せることは
いかなる打算にも勝る

きたお・よしたか
1974年慶応義塾大学経済学部卒業後、野村證券に入社。1978年英国ケンブリッジ大学経済学部卒業。野村證券NY拠点勤務後、英国ワッサースタイン・ペレラ社常務取締役、野村企業情報取締役、野村證券事業法人三部長を経て、1995年孫正義氏の招聘でソフトバンク入社、常務取締役就任。2005年、SBIホールディングス株式会社代表取締役CEOとして現在に至る。

南 北尾代表は、野村證券からソフトバンクへ転職し、金融面で同社の躍進に貢献されています。このターニングポイントはどういった動機で迎えられたのでしょうか?

北尾 私の生き方は“任天・任運”、つまり自分の人生における進路は運に任せ、天の導きに任せることにしています。転職についても、私が野村證券を離れる95年に孫正義さんから「1分時間をください」と言われ、「北尾さんが来てくれたら、ソフトバンクは飛躍できるのです」と直々に話があったことがきっかけでした。こちらから選んだわけではありませんでした。その申し出から10日間、調べられる限り孫正義という人間、ソフトバンク、そしてその業界についてあらゆる情報を調べ、彼が類稀な経営者であること、そしてインターネットビジネスが伸びると確信して、転職を決めました。

南 ソフトバンクに移られてからは、どのようなお仕事をされたのでしょう? また、それはご自身のキャリアに何をもたらしましたか?

北尾 私のソフトバンクでのポジションはCFOでした。CFOとしてソフトバンクの成長のための資金を合計で4800億円調達をしました。そのころはまだソフトバンクは店頭公開したばかりでしたから、当時はもちろん今でも信じられないぐらい多額な資金です。また、本邦初の社債管理会社を置かない財務代理人方式による債券(500億円)の発行もしました。この資金がその後のソフトバンク発展の資金になりました。

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南 壮一郎 [株式会社ビズリーチ代表取締役]

1999年、米・タフツ大学数量経済学部・国際関係学部の両学部を卒業後、モルガン・スタンレー証券に入社し、M&Aアドバイザリー業務に従事。その後、香港・PCCWグループの日本支社の立ち上げに参画。幼少期より興味があったスポーツビジネスに携わるべく、2004年、楽天イーグルスの創業メンバーとなる。チーム運営や各事業の立ち上げサポート後、GM補佐、ファン・エンターテイメント部長などを歴任し、初年度から黒字化成功に貢献。 2007年、株式会社ビズリーチを設立し、代表取締役に就任。日本初の個人課金型・転職サイト「ビズリーチ」を運営。2010年、プレミアム・アウトレットをイメージしたECサイト「LUXA(ルクサ)」を開始。2012年、ビズリーチのアジア版「RegionUP(リージョンアップ)」をオープン、2013年2月、IT・Webエンジニアのためのコラボレーションツール「codebreak;(コードブレイク)」をオープン。著書に『ともに戦える「仲間」のつくり方』『絶対ブレない「軸」のつくり方』(ともにダイヤモンド社)がある。

 


経営請負人の時代

「経営のプロ」として、社外から登用される社長や役員。彼らの経営哲学、プロフェッショナルなビジネスパーソンになるための秘訣、自身の市場価値を高めるキャリアの磨きかた、若きビジネスパーソンへのメッセージなどを語ってもらうインタビューシリーズです。聞き手は、平均年収1000万円以上レベルの人材と企業をマッチングする会員制転職サイト「ビズリーチ」代表の南壮一郎。

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