――二大政党はイデオロギー対立にすべきではないと考えています。特に、保守vs革新という対立軸はもう時代に合っていないと感じます。むしろ、三菱商事と三井物産、マイクロソフトとアップルのように、二大政党は政策を競争する関係であればそれでいいのではないでしょうか。

「保守と革新という言葉の定義の問題ですね。それらの言葉は陳腐化しているし、イシューごとにいろんな意見があり得ます。すべての意見が二つに分類されるはずがありません。私は、経済については思いっきり競争するべきだと思いますが、セーフティネットについては教育投資も含めてしっかりと行うべきだと考えています。その二つは対立概念ではなく、両立しますよね。また、私は日本人ですから、当然日本の文化を誇りに思いますが、外国の文化も自分たちにはない違うものとして、尊敬するところが多くあります。

 でも,政策が非常に似通っているのに異なる政党というのは違和感があります。「野党顔」をして票を集めておいて、選挙が終わったら無思考に与党と同じことをするなら、国民を誤魔化しているだけなのではないでしょうか」

――今回の選挙では争点が見えにくいです。安倍総理と小池都知事のどっちが好きか、という点ばかりがクローズアップされているように思いますが、有権者はどういった観点で候補者を選べばいいでしょうか。

「今回、政策に関しては、与党との間で差があるのは、『消費税』『原発』『安全保障』の3点かと思います。この点、希望の党は『消費税は当面凍結』、『原発はゼロ』と差を打ち出していますが、安全保障面では自民党と足並みを揃えています。

 ただ、重要なことは、その言葉が本当に実行されるのか、という点ではないでしょうか。または言ってないことを実行したりはしないか?という懸念です。これが政治不信の元にあります。

 安倍政権は、昨年の参院選では憲法改正についてはほとんど触れなかったにもかかわらず、今年の憲法記念日に9条3項の追加を発表しました。教育の無償化も、民主党政権時に公立高校の授業料無償化に対して『バラマキ』とプラカードを掲げて反対したのも自民党です。

 判断の基準は、その言葉を信じられるかどうか、です。希望の党で言えば、小池代表の都知事の行政の進め方。築地と豊洲の問題にしてもほとんど決断していない。この状況で本当に信用できるのか?間接的ではありますが、過去の行動から信用に値するかどうかを見る必要があるでしょう」