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 日産自動車のリコール問題が社会を震撼させている。日産自動車の経営陣は、国内六つの工場で無資格の従業員が完成検査に携わっていたことを認識していなかった。つまり、本来起きてはいけないことが起きていた。自動車の安全につながりかねない問題で、人々の関心は高い。

 今回の事件に関連して、リコールの対象は116万台程度に上るとみられ、その費用は250億円を上回ると見られる。今後の展開によっては、リコールの費用がさらに増加する可能性もあるようだ。

 この問題の最も重要なポイントは、経営陣が無資格検査の常態化を知らなかったことだ。無資格検査が行われていたことは、国交省の抜き打ち検査によって発覚した。完成車の検査が、どれほど車の安全性に影響するのか詳しいことは分らないが、直感的に安全性が損なわれることが心配になる。

 モノであれサービスであれ、エンドユーザーの安心感(満足感)は何物にも代えがたい重要な要素だ。その要素に少しでも不安があると、その企業の製品そのものが社会に受け入れられなくなる可能性がある。それは、リコール問題への対応が後手に回り経営破綻に陥ったタカタのケースが如実に示している。

 日産は、リコール問題や燃費の改ざんで経営悪化した三菱自動車を傘下に収め、改革を進めようとしてきた。ところが、今回、自社にも重要な瑕疵があることが発覚した。今後の同社の経営の先行きに不透明要素が増えたことは間違いない。

日産は収益を
追い求めすぎたのだろうか?

 日産自動車の無資格検査の実態が発覚したことを受けて、専門家の間でもさまざまな指摘がなされている。三つのポイントに分類すると分りやすい。