急拡大の「iDeCo」活用4つのポイント、山崎元がシンプル解説

iDeCo加入者が8ヵ月で倍増

 愛称「iDeCo(イデコ)」こと個人型確定拠出年金の普及が進んでいる。大和総合研究所の金融調査部・佐川あぐり研究員のレポート「確定拠出年金(iDeCo)の加入状況」(2017年10月5日付)によると、2016年末に約30.6万人だった個人型確定拠出年金の加入者は、今年に入って急増し、8月末には約62万人に達したという。8ヵ月で倍増したことになる。

 昨年の確定拠出年金法改正によって、加入対象者が拡大したことが明らかなきっかけになっているが、新しく対象となった公務員や主婦だけではなく、これまでにも加入可能だった、厚生年金加入で企業年金がない会社に勤務する民間会社員の加入も大きく増えていて、「iDeCoが話題になっている」ということの波及効果が表れていると言えよう。

 もっとも、佐川氏のレポートによると、「企業年金のない会社の会社員」(概算2100万人)に対してiDeCoの加入者は増えたと言っても35.2万人で全体の1.7%に過ぎない。

 一方、普及の進捗に驚くのは公務員で、加入対象者約440万人に対して10.2万人が加入しており、8ヵ月で既に2.3%に達しているという。