『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が8月30日にダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

すべての悩みは対人関係の課題である


 あらゆる悩みは対人関係の課題である、とアドラーは言いました。たった一人で住んでいる世捨て人のような人でさえも、実は他人の目を気にしているのです。それがよくわかる、以下のようなエピソードがあります。

 ある村に世俗的な欲望を捨てた仙人のような人がいました。彼は村に住むことを拒否し、山の中に掘っ建て小屋を造って、たった一人で自給自足の生活を始めました。村人たちと交流することに意味を感じなかったのです。

 ある日、その村が大火事に見舞われました。村は荒れ果て、人々はその土地を捨てて、他の土地に移住することに決めました。そして、村全体で大移動をしたのです。すると、驚いたことに、仙人のような世捨て人までもが移住して、新しい村を見渡せる新たな山に引っ越したのです。世捨て人は、人間関係を捨てたのではありませんでした。彼は「世俗の欲望を捨てた仙人のように『清らか』で『優れた』人間である」と村人から思われたかった。そのために世捨て人になったのです。ですから 「観客」がいない場所で生きることに耐えられなかったのです。

 あらゆる人の悩みはすべて対人関係の問題に帰結します。自分はどのような人間でありたいか、と考える際には、必ず周囲の目を気にしているのです。

アルフレッド・アドラー Alfred Adler(1870年-1937年)
オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイト、ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。個人心理学(アドラー心理学)を創始し、『7つの習慣』のコヴィー博士、カーネギーらに影響を与えた。「自己啓発」の源流である。

※本連載は日曜日以外の毎日更新します。