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つぎはぎだらけの証券税制
これで投資家は市場に戻るのか?

週刊ダイヤモンド編集部
2008年9月1日
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株式の譲渡益や配当金にかかわる証券税制。2009年からの新たな税制はつぎはぎだらけで複雑さを極めている。それなのにここにきて、新たな案が急浮上し、09年からの制度が変わる可能性まで出てきた。その新たな案にも問題は山積する。証券税制の行方と困惑する証券会社や投資家を追った。

 8月半ば、大手証券会社の支店では、投資家を集めたセミナーが開かれていた。2009年から変更になる証券税制について説明を行なうためだ。

 「正直、ここまで複雑になっているとは思わなかった」――。

 説明を聞いていた投資家の表情が、真剣さを増す。

 それも無理はない。ガソリン税ばかりが注目を浴びた今年4月、衆議院で可決された税制改正において、ひっそりと決定した新証券税制の中身が、あまりにも複雑だったからだ。

 この支店では、1日6回、3日間連続で説明会を開き、計150人ほどの投資家に説明を行なった。それでも、説明会後のアンケートには、投資家からこんな要望が寄せられた。

 「よくわからなかったので、また説明会を開いてほしい」

 そんな証券会社を尻目に突如、自民党の麻生太郎幹事長が、09年の証券税制に追加すべく新たな優遇案を打ち出した。

 慌てたのは証券会社の税制担当者。09年からの複雑な税制を説明するためのQ&A資料を大量に作っていたからだ。支店に配り終え、投資家へ説明もし始めた矢先で、また変更の可能性が出てきたのである。

 「今、お客様にどう対応すべきか提案したものが、逆に不利になれば、投資家からクレームが出るのは必至だ」と、大手証券会社の担当者は顔を曇らせる。

複雑さを極める来年の税制
新たな優遇案も急浮上

 現在の証券税制では、株式の譲渡益と配当金に課される税率は、本来は20%だが、10%と一時的に軽減されている。この軽減措置は、目先の株式市況の低迷を理由に1年延長されており、09年からの新証券税制では原則の20%に戻されることになっていた。

 ただ、配当金は年間100万円以下、譲渡益は500万円以下に対して、10%の軽減税率が残された。投資家の税負担は減る。だが、二段階の税率が適用されるため、それぞれ限度額を超えると確定申告が新たに必要になったのである。

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