相手の意見を否定するための高等テクニック

 今日は新製品のコピーを決定するミーティングです。色々な意見が飛び交う中、「それはないだろう」と思うようなコピーをケビンが出してきました。こんな時あなたはどうしますか。

×「……=無言」

 何も言わないのはよくありませんね。意見を言うのは英語を話す上でとても大事なことです。ではストレートに理由を説明して否定するのはどうでしょうか。

○「I don’t think that will work. It sounds very common.=それはあまりよくないと思います。ありふれていると感じます。」

 英語圏の文化では真っ向からのストレートな否定もOKですので、この回答で問題ありません。しかし、そうと解っていても、なかなか相手の意見を否定できない人は多いでしょう。

 日本社会では摩擦を避けるために否定的な表現はできるだけ行いません。そのため、相手の意見を真っ向から否定することに抵抗を感じるのではないでしょうか。そんな人達は、次のような方法で会議に参加してはいかがでしょうか。

○「How about “one big step”? It sounds more unique.=『ワンビッグステップ(大きな一歩)』というのはいかがでしょうか?よりユニークですよね。」

 このように言うと相手の意見を上手に否定できます。より良い代案をあげることで、間接的に否定することができるのです。ケビンの案はありふれたコピーでした。そこで、「あなたのコピーはありふれている」と攻撃するのではなく、よりユニークなものを出して「こっちの方が良くないですか?」と誘いかけるわけです。

 あなたの発言は、ケビンの意見を否定したのではなく、「より良いコピーを思いついた」ことになります。

 このように、代替案で間接的に否定するのは、非常に使えるテクニックですので、覚えておくとよいでしょう。
 


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