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第48回衆議院議員選挙、与党の勝利に終わったとされているが、総括すれば「自民党は勝利した」と言うより、「希望の党に勝ちを与えてもらった」と言った方がいいだろう。(室伏政策研究室代表・政策コンサルタント 室伏謙一)

希望の党が「完敗」したのは有権者
候補者の“粗製濫造”に不信感も

 今年夏の都議選では自民党への逆風が都民ファーストの会への追い風になったが、今回は希望の党への逆風が自民党への追い風になったと言える。全く逆のことが時期を経ずして起こったわけである。

 筆者は、拙稿「希望と民進が自爆、結局「自民有利」という構図の情けなさ」において今回の衆院選は自民党に有利に展開する結果となる可能性があると指摘したが、その通りの方向性になったといえよう。

 希望の党は200名以上の公認候補者を立てながら、当選したのは前職を中心にわずかその4分の1にも満たない50人。民進党から希望の党に合流した前職の多くが落選の憂き目を見た。惨敗というより「完敗」である。そして完敗の相手は自民党でもなければ立憲民主党でも共産党でもない、有権者である。

 解散直前に結党された希望の党、前議員や支部長として政治活動をこれまで行ってきた候補者が多くを占める一方で、“ポッと出”と言ってもいい未経験のにわか仕立ての候補者や“政治ゴロ”、“流れ者”と言ってもいいような選挙区をその都度転々としてきた候補者を掻き集めて公認候補者として擁立、その勢いには目を見張るものがあった一方、いまだに残る都民ファーストの勢い、小池人気を借りた政党や候補者の“粗製濫造”に不信感も募っていった。