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客のふりして店を訪問しサービス評価
覆面調査と販売支援で業界大手に成長
メディアフラッグ社長 福井康夫

週刊ダイヤモンド編集部
【第166回】 2011年11月11日
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メディアフラッグ社長 福井康夫
Photo by Masato Kato

 ある日、どこかの銀行で──。

 「12万円を振り込みたいんですけど」。依頼してきた客に対して、行員はぶっきらぼうに「10万円以上の振り込みは、本人確認が必要になります」と答える。じつは、その客は──。

 また、別の日の夜の居酒屋。なにくわぬ顔で「とりあえずビール」と頼んだ客が、こっそりと、ビールの泡が何センチメートルか測っている──。

 メディアフラッグは、「ミステリーショッパー」と呼ばれる流通、外食企業への覆面調査と、販売支援を行っている。

 同社の覆面調査員の登録は13万人を超え、毎月4000人が全国で身分を隠して、店のサービスを調査しているのだ。インターネット上で募集された調査員は、対面と通信教育により調査員としての基本をたたき込まれている。

 社長の福井康夫は早稲田大学を卒業後、三和銀行に入行。茨城県の土浦支店に配属された。当時、茨城県には、カスミグループやライトオン、ココスジャパンなどの流通、外食企業が本拠地を置いたり、競って出店したりしていた。

 融資担当としてかかわるうちに、福井は流通、外食産業に興味を持つようになり、休日を返上してまで、店頭に立って販売を担当し、研究を重ねた。

セブン-イレブンのノウハウを
投入してシステム構築

 1995年、流通にかかわりたいという思いが強くなり、セブン-イレブン・ジャパンに転職。そこから8年間、店長やスーパーバイザー、本部の情報システムの構築、インターネット通販や銀行など新規事業の立ち上げを担当し、今のメディアフラッグの事業の基礎となるスキルを習得していく。

 「35歳までに起業する」。そう決めていた福井は、2004年、メディアフラッグを立ち上げる。

 福井が当初、メディアフラッグで実現しようとしたことは、セブン-イレブンのような効率的な販売データ管理や、営業支援のシステムを、資力が劣りシステムを構築できない中小の流通、外食企業にも提供することだった。

 そこで、1年目は「Market Watcher」という現在の同社の根幹にもなっているシステムの開発に専念した。

 同システムは、全国の調査員が店頭を訪れてサービスの内容を調査し、インターネット上にレポートをアップロードすると、即座にそのレポートが分析され表示される。

 また、店側の営業報告や日報、売り上げ管理もできる。

 さらに、本社がこれらの覆面調査のレポートと、店側の売り上げの情報を一括して管理、表示することが可能になっている。

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