定年後の「学び直し」で大失敗!陥りがちな落とし穴とは

平均寿命が伸び続け、老後が長くなる中、定年後に「学び直し」をする人が増えている。セカンドキャリアのため、教養をつけるため、趣味のため…。理由はさまざまだろう。しかし、シニアの学び直しはうまくいかないこともある。定年後の学び直しにおける失敗談を集めてみた。(取材・文/有井太郎、編集協力/プレスラボ)

高齢化で注目される「学び直し」
しかし、そこには落とし穴が

 老後の過ごし方をどうするか。定年を過ぎ、キャリアを退いた人にとって、大きな関心事となっている。誰もが知る通り、平均寿命が延びたことによって、老後は以前より長くなった。70代は、まだまだ人生を謳歌する時間だという印象になりつつある。

 そんな中、定年後の「学び直し」が注目を浴びている。若い時期に学べなかったこと、あるいは新たに学びたいことを、定年後に改めて学ぶというものだ。

 大学や地域主催の講座など、学びを提供する側も定年後の人たちへのアプローチを強めているようだ。たとえば立教大学は、50歳以上のシニアに向けて、「学び直し」と「再チャレンジ」のサポートを目的とした立教セカンドステージ大学をつくった。

 文科省が認可する正式な大学ではないが、キャンパスを使って教員と受講生が授業やゼミを行っていく。所定の単位を取得すれば修了証書が授与されるというものだ。

 このケースはほんの一例で、シニアの入学や公開講座への参加、さらには通信制の講座など、定年後の“学び直し熱”の高まりに呼応するように、学ぶ場を提供する機運も高まっているのだ。

 とはいえ、学び直しには落とし穴もある。「学ぶ」といえば学生時代や若い頃に行う人が大半だが、その頃の学びと60歳を超えたシニアの「学び」では、いろいろな違いが出てくる。その違いをふまえずに「学び直し」を始めると、不都合が出てきて離脱してしまう。