部下に指示を出しても、期待どおりに動いてくれない、自分で考えない、できないことに対する言い訳ばかり、のいずれかに悩んでいるリーダーが少なくないようだ(写真はイメージです)

要約者レビュー

 部下に指示をしても、期待どおりに動いてくれない。自分で考えない。決めたことが続けられず、できない言い訳ばかり。あなたの部下について1つでも当てはまるのなら、本書で紹介されている「壁マネジメント」を学んでみてはどうか。

『結果を出すリーダーほど動かない』
山北陽平、264ページ、フォレスト出版、1500円(税別)

 壁マネジメントとは、結果を出すリーダーが、動かない壁となり、部下に必要な行動をやりきらせるノウハウを体系化したマネジメント手法である。著者は、3000人以上のビジネスパーソンに研修や現場指導を行う中で、徹底的な現場主義と、NLP理論、行動分析学の知見をもとに、この手法を編み出した。壁マネジメントの実践者の9割が「残業削減が実現した」「年上の部下が指示通り動くようになった」「変化を受け入れる文化が社内に定着した」などと、成果を出しているという。しかも、業種や部下の個別能力、リーダーの性格を問わず有効である。この驚異的な結果からも壁マネジメントの再現性と継続性の高さがうかがい知れる。

 壁マネジメントは、限りなく実践志向を突き詰めた手法であるゆえに、やり方はいたってシンプルかつ明快。本書『結果を出すリーダーほど動かない』は、壁マネジメントを成果につなげるための秘訣や成功事例などにくわえ、壁マネジメントを次期リーダーに移管する際のポイントまで紹介されているという、充実度120%の内容だ。

 部下の行動を変え、成果を出し続ける部署やチームをつくりたい。そんな願いを現実にし、マネジメント手法をアップデートさせるための秘訣がここにある。(松尾 美里)

本書の要点

(1) 壁マネジメントとは、マネージャーが部下の行動に介入し、動かない壁をつくることで、望ましくない行動を止め、成果が出る望ましい行動の継続を促すマネジメント手法である。
(2) 壁マネジメントのポイントは、「行動ルール」の設定、行動ルールに対して漏れなく介入する「介入ルール」の設定、介入する際の「フィードバック方法」の3つである。ルールの形骸化を防ぐには、好子、嫌子による適切なフィードバックが必要だ。
(3)壁マネジメントのPDCAサイクルを回すには、「スコアリングシート」で部下ごとの結果を残す必要がある。