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田中秀征 政権ウォッチ

大阪ダブル選大敗で明らかになった二大政党の限界

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第111回】 2011年12月1日
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 注目された大阪のダブル選挙は、大方の予想通り「大阪維新の会」の圧勝で終わった。

 同会代表の橋下徹前知事は、大阪市長選で75万余票を獲得。民主・自民の二大政党などが支援する平松邦夫現市長に23万票の大差で当選した。

 そして府知事選も同会幹事長の松井一郎前府議が、2位の倉田薫前池田市長に80万票差の200万票を越える得票で当選した。

 どんな選挙でもそうだが、選挙結果には何らかのサプライズがあるもの。予想外の出来事が伴うものだ。

 だが、私が見るところ今回のダブル選挙の結果にはサプライズがない。すべてが予想通りの結果という印象だ。

「維新の会」が大勝した2つの要因

 なぜ維新の会が大勝したか。さまざまな要因があるのはもちろんだが、やはり突出した2つの大きな要因が指摘できる。

(1)行政不信、官僚不信の流れが加速していること。

(2)公約を守ることが今までの実績で示されていること。

 この2点は、国政選挙ばかりか地方選挙においても、今や有権者の投票行動を決める決定的な要因となっている。現在の日本の政治状態の底流として加速度的に水量を増していると言えるのだ。

 昨年の“愛知の陣”も、今回の“大阪の陣”も基本的には全く同じ現象である。

 この流れは、2年余の民主党政権の経過によって格段に勢いを強めることになった。

 官僚が敷いた軌道に乗って走っているだけの民主党政権。公約を履行せず、公約しないことを履行しようとする民主党政権――。民主党政権に対するそんなイメージは既に定着してきている。

 愛知の「減税」と同じように、今回の橋下陣営は、「大阪都」の構想を高く掲げた。

 これらに賛同した得票も少なくないだろうが、やはり前述した2点が選挙の行方を左右したことは確かであろう。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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