株価高騰・好決算は円安による一時的なものに過ぎない

 日本の株価は、26年ぶりの高値を更新し、上昇している。その背後には好調な企業業績があるといわれる。では、株価は、今後も上昇を続けるだろうか?

 それを知るには、企業利益増加のメカニズムを知る必要がある。

 それを知れば、今中間決算などに見られる企業利益の増加は、円安によるものであり、2013年頃に生じた株価上昇と同様に、継続するものではないことがわかる。

 日本経済の問題は、投資や消費の増大を中心とする本格的な経済拡大が生じていないことだ。

2012年以降に
3回の株価上昇期

 企業利益増加のメカニズムを知るためには、これまでに何が起こったかを振り返ってみる必要がある。

 2012年以降で、顕著な株価上昇が生じた期間が3回あった。Yahoo!ファイナンスが計算する「日経平均株価の26週移動平均」の推移をまとめたものを、図表1に示す。