早いもので、今年ももう12月。パート主婦を多く抱える職場では、人員確保に頭を悩ませている人事担当者もいるのではないだろうか。

 というのも、毎年この時期になると、パートで働く女性たちは、税金や社会保険料の「壁」を超えないように働き方を調整し始めるからだ。

 こうした就業調整が経済成長の足かせの一つになっているとして、2017年度の税制改正では配偶者控除・配偶者特別控除が見直されることになった。

 当初は配偶者控除の廃止も検討されたが、予想を裏切り、控除枠の拡大という正反対の改正で決着。2018年1月から、控除対象になる妻の年収は原則的に103万円超から150万円超に引き上げられることになったのだ。

 この改正を受け、「パートで150万円まで働いても手取りは減らなくなる」と期待している人もいるのではないだろうか。

 だが、残念ながら「パート収入の壁」は、これまでと変わらないというのが結論だ。今回の見直しは夫の税制優遇を拡大するもので、妻の収入そのものが減税されるわけではない。そして、妻たちの収入には「社会保険料の壁」が立ちはだかっているからだ。

今回見直されたのは
夫の「配偶者控除の壁」

 パート収入には、税金や社会保険料の仕組みによって、主婦の働き方に影響を与えている節目の金額がいくつかある。

 住民税が課税される100万円、所得税が課税される103万円、健康保険・厚生年金が適用される130万円(従業員501人以上の企業で働くパート主婦は106万円)。これが、妻本人の収入にかかわる「パート収入の壁」だ。