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【アメリカ大学院 留学経験者 ホンネ座談会(上)】
日本の「グローバル人材」育成戦略をどう見るか?
世界競争を勝ち抜く本当に必要なキャリアプランとは

2011年12月5日
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 グローバル競争が激化するなか、日本企業は「グローバル人材」の育成に力を入れ始めた。ここにきて、英語の社内公用語化を宣言する企業も増えている。しかし実際のところ、グローバル人材をどう育成すべきかについて、当の日本企業もまだ明確な戦略を持っておらず、試行錯誤を続けているのが現状だ。

 一方で、そんな企業たちがノドから手が出るほど欲しがっている留学経験者は、こうした企業の対応に疑問を抱いているケースが多いという。グローバル化を目指す企業と「最もグローバル人材に近い」と目される留学経験者との間に、ニーズのミスマッチが生まれているようだ。

 そこで今回は、米国の大学院で学位取得を目指す学生に対して、様々な援助やアドバイスを行なっている米国大学院学生会の協力のもと、海外の名門大学院へ留学した経験を持つ人たちに集まってもらい、座談会を開催した。

 各人が留学を決めたきっかけから始まって、「日本のグローバル人材戦略はどこに課題があるか」「世界競争を勝ち抜くために本当に必要なキャリアプランは何か」といった話題まで、ざっくばらんに意見を戦わせてもらった。国際的な視野から日本を見つめる彼らの意見は、採用や人材教育に苦慮する企業の人事担当者や、就職難に喘ぐ学生たちにとって、示唆に富んでいるに違いない。

 座談会には、現在米国の大学院に通う現役留学生3名と、海外の大学院を卒業して社会で活躍している留学経験者4名の、計7名が出席。いずれも20~30代の若者たちだ。現役留学生が今後のキャリアアップ・プランについて、留学経験を持つ社会人に意見を求めるという形式で進められた。(進行/坂本啓(米国大学院学生会)、まとめ/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也)

「日本のグローバル人材戦略はどこに課題があるか」「世界競争を勝ち抜くために本当に必要なキャリアプランは何か」国際的な視野から日本を見つめる留学経験者たちの討論は多岐に渡り、熱を帯びた。
Photo by Toshiaki Usami

座談会出席者
 
●現役留学生(3名)
Aさん(男性)/マサチューセッツ工科大学博士課程在学中。専攻は物理学。日本の大学を卒業後、渡米。研究分野は、核融合やダイヤモンド。米国大学院学生会のメンタープログラムに「メンター」として参加し、後輩を指導している。
Bさん(男性)/ミシガン大学博士課程在学中。専攻は航空宇宙工学。日本で生まれたが、父の仕事の関係で3歳から8歳まで米国オハイオ州で暮らす。帰国後は日本の大学と大学院で、航空宇宙工学を学び、渡米。
Cさん(女性)/スタンフォード大学修士課程在学中。機械工学科にて設計論を専攻。日本で機械工学系の大学を卒業してから渡米。
 
●留学経験者(4名) 
Dさん(男性)/日本の大学で機械工学を専攻後、スイス連邦工科大学ローザンヌ校にて交換留学生としてロボット工学を専攻。その後渡米し、ペンシルベニア大学修士課程修了。専攻はコンピュータ・サイエンス。帰国後外資系IT企業に就職し、リーマンショック後に現在の外資系証券会社へ転職。IT部門でソフトウェア開発に従事。2011年よりシンガポールに移住。
Eさん(男性)/日本の高校を卒業後、米国留学。カリフォルニア大学ロサンゼルス校学士卒業、マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了。現在、外資系医療機器メーカーに勤務。
Fさん(女性)/マサチューセッツ工科大学学士卒業、博士課程修了。海外で生まれ育ち、日本人学校に通学。高校はインターナショナルスクールに通学。現在、外資系医療機器メーカーに勤務。
Gさん(男性)/マサチューセッツ工科大学博士課程修了。2007年に帰国、その後民間シンクタンクに就職。主にエネルギー政策を担当。
 
●進行 
坂本啓/今回の座談会の進行役。日本の理工系大学の教員。米国大学院学生会幹事。日本の大学在学中に、カリフォルニア大学サンディエゴ校に1年間交換留学。大学院でコロラド大学ボルダー校に編入し、博士号をとる。ポストドクター研究員としてマサチューセッツ工科大学にも滞在し、4年前に帰国して現職。 

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