所定の用紙に記入し、市区町村の役所や戸籍課に提出するだけという地味なイメージがあった婚姻届だが、最近では、デザインが豊富でカラフルな“オリジナル婚姻届”が人気だという。中でも話題を呼んでいるのが、全国の自治体と結婚情報誌『ゼクシィ』がコラボした「まちキュンご当地婚姻届」。結婚という人生の大イベントに彩りを添えている。(清談社 森 江利子)

デザイン豊富でカラフル!
眺めるだけで楽しい「ご当地婚姻届」

「ご当地婚姻届」に若者注目、人気は出雲市で意外な効用も出雲市のご当地婚姻届を利用した、東京在住の池田さん夫妻。出雲を訪れたことはまだないと言うが、「憧れの地。生まれたばかりの息子がもう少し大きくなったら、家族で旅行に行きます」と話す

「まちキュンご当地婚姻届」は『ゼクシィ』と、全国の自治体がコラボするオリジナルの婚姻届。ご当地ならではの縁起物や文化をモチーフにした、個性豊かなデザインが特徴だ。

 インターネット上で無料ダウンロードし、全国どこの自治体でも提出が可能。現在コラボしている50自治体50種類(2017年10月時点)の中から、好きなデザインのものを利用することができる。

「婚姻届の提出は、夫婦で行う初イベント。そんなご夫婦の幸せの瞬間を応援できればという思いから『まちキュンご当地婚姻届』がスタートしました。最近では、フォトジェニックなご当地婚姻届とのツーショット写真を、SNS上にアップするご夫婦も多いですよ」

 こう話すのは、「まちキュンご当地婚姻届」を運営するリクルートブライダル総研の中山裕子さん。

「コンセプトは、日本全国に“結婚いいね!”の機運を醸成すること。コラボさせていただく自治体を公式サイトで募っているので、少子化対策で施策を打ちたい、地域全体で若者の結婚を応援したいと考える全国の自治体様からご相談を受けることが多いです」(中山さん)

 地域の特色をアピールするため、デザインにもこだわっている。

「モチーフの候補は、各自治体からご提案をいただいています。自治体によっては『コラボしたいけど、うちには何もないよ』とおっしゃられることもありますが、私たちも一緒に勉強させていただき、協働して一からデザインを練っていきます」(中山さん)