「プレイングマネジャー」が絶対やってはいけない仕事の仕方

ドクターシーラボなどで社長を経験し、現在はコンサルタントとして多くの企業の上場・成長に貢献し「成長請負人」と呼ばれる池本克之氏が、著書『「いまどき部下」を動かす39のしかけ』を出版した。同書の中から、監督と選手の両立を求められる「プレイングマネジャー」の心得について指南する。

優秀なプレーヤーが
優秀なマネジャーになるとは限らない

 スポーツの世界では、優秀な選手が必ずしも監督として成功するわけではありません。

 たとえばプロ野球で選手兼監督を務めた古田敦也さんや谷繁元信さんも、すばらしいプレーヤーでしたが、監督としては決してすばらしい成果を出したとはいえません。

 ビジネスの世界でも、優秀なプレーヤーが必ずしも優秀なマネジャーになれるとは限りません。しかし、組織ではやはり優秀なプレーヤーが出世していきますから、リーダーに抜擢されれば、「プレイングマネジャー」としてなんとか結果を出さなければならないのが現状です。

「プレイングマネジャー」という言葉がビジネスの現場でよく使われるようになってから、10年近くが経ちました。あえてそのような言い方をするまでもなく、現場の第一線で走りながら部下のマネジメントをするというスタイルは、いまや当たり前になっています。