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永田公彦 パリ発・ニッポンに一言!

脱・肩書き社会~僕らは名刺なしで生きられるか?

永田公彦 [Nagata Global Partners代表パートナー、北九州市立大学特任教授]
【第4回】 2011年12月21日
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 日本は、世界でも有数の肩書き社会です。「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」が気になる文化です。肩書きが、四六時中しかも一生涯つきまとう人も多くいます。しかし今後は、肩書きの弊害が目立つようになり、その社会的意義も急速に薄れるでしょう。名刺なくても充実した人生を送れる人に光があたる時代の到来です。

日本に行く時は
名刺を十箱もっていけ!

 日本が高度な「肩書き社会」であることの象徴の一つに、「名刺を使う機会が多い」点が挙げられます。例えば、「会う前にメールで互いの名前、会社、部署、役職、連絡先を伝えてあったとしても、ご対面時には名刺交換」「互いに、この先会うことないと内心思っても、名刺交換だけは怠らない」「仕事中だけではなく、休日にも名刺を持ち歩かないと不安」…という人が多くいます。

 また、多くの外国人にとって、日本の名刺文化はミステリアスです。とりわけ財宝を賜るかのように低姿勢で名刺を受け取り、これを両手で大切そうに扱うビジネスマンの姿です。日本の商慣習を外国人に紹介するガイド本の多くに、最初に名刺に関する記述があります。

 「日本では、人と目が合った瞬間に名刺を交換する。その場に相手が10人いれば10人全員とだ」「日本人にとり、名刺は、単に名前や連絡先を仕事の関係者に伝えるための紙切れではない。肩書きを通し、互いの社会的立場や地位を確認しあう印籠のような役割がある」「名刺を有難く受け取り大切に扱う素振りをする必要がある。決して投げたり、折ったり、上にメモ書きしてはいけない」「名刺を忘れたとか切れたというのは、プロ失格で恥ずべき行為と見なされる。だから日本に行く時は名刺を沢山持っていけ!」…という具合です。

家、職場、冠婚葬祭、
そして墓場まで

 肩書きが、いかに深く日本人社会に浸透しているかを示す現象は、名刺以外にも、たくさんあります。例えば次の4つです。

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永田公彦 [Nagata Global Partners代表パートナー、北九州市立大学特任教授]

フランスを拠点に、フォーチュン・グローバル500企業をはじめ数多くの欧州企業(一部アジア系企業)に対し、国際経営・事業・組織コンサルティングをおこなう。特に、「アジア・欧州・アフリカ市場への事業進出と拡大」「海外子会社の変革マネジメント」「人と組織のグローバル化」の3領域における戦略構築から実行支援が専門。日本経済新聞レギュラーコラムニスト(ネット版07-10年)、講演・出稿記事多数、リヨン第一大学客員講師(98‐00年)。1960年生まれ。西南学院大学(文学部)卒業後、82年JTBに入社、本社及び海外事業部門のマネジャーを経て、96年フランスに拠点を移す。MBA(EMリヨン)を取得後、リヨン商工会議所(アジア担当マネジャー)、仏系中堅医療機器メーカー(COO~企業再生ミッション)、欧州系調査コンサルティング会社を経て2003年より現職。
オフィシャルサイト:http://www.kimihikonagata.com


永田公彦 パリ発・ニッポンに一言!

「グローバル社会で起きる諸問題や変革のうねりに対し、日本人、日本人社会、日本企業や日本の政治はどうあるべきか」…国際派コンサルタントとして、日本の外から世界各地と日本を大局的に見つめる筆者が提言します。

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