昨年末に開催された国連安保理閣僚級会合の不調により、米朝の外交は厳しい局面に直面している。万一の事態が起きた場合、日本はどうなるのか 写真:「労働新聞」より

米朝初の直接対話も平行線
一触即発の事態もあり得る?

 昨年12月、議長国である日本の呼びかけで開催された国連安全保障理事会は、15日午前(日本時間16日未明)に閣僚級会合を行った。北朝鮮(以下、「北」と略す)からは慈成男(チャソンナム)国連大使が出席し、北の核とミサイルの開発問題を巡り、米朝両国の代表が初めて向き合って、率直に意見を交わした。しかし、非難の応酬を繰り広げる展開に終始。国際社会が期待していた有効な対話への糸口はつかめず、不調に終わった。

 国際社会が米朝両国の直接対話によって緊張緩和への展開を切望するなか、米朝の緊張は振り出しへ戻ってしまった観が否めない。米朝両国は今後とも水面下の外交ルートを通じて、対話の糸口を探り合うだろうが、一方で一触即発の事態に発展する可能性も否定できない。

 後述するが、特に年明け以降の北の記念日は要注意で、目が離せない。万が一、記念日に合わせて武力衝突でも起きれば、日韓両国の被災は免れない。日韓両国には有事に備えて官民を挙げての自衛策が急がれる。
  
 国連安保理の閣僚会合は、議長として出席した河野太郎外相が、冒頭で「今、重要なことは国際社会が一致して、北への圧力を最大化させ、(略)対話のための対話という過去の過ちを繰り返さないことが私たちの責務である」と訴えて開幕した。

 ティラーソン米国務長官は、北との対話を始める前に「北は挑発行為を持続的に停止する必要がある」と指摘、安保理の決議である「完全かつ検証可能で不可逆的な核放棄」に応じるよう、強く迫った。これに対し、慈大使は「核開発は自衛策」と反発、米朝両国の主張は最後まで噛み合わず、平行線を辿った。

 ティラーソン長官は、12日に北との「前提条件なしの対話」に前向きな姿勢を表明、挑発行為の持続的な停止と核放棄へ向けた具体的な行動を前提とする従来の方針を転換したとも受け止められていたが、同会合では「前提なし対話」をきっぱりと否定。「私たちは核武装した北を受け容れない決意は固い」として、改めて「北が非核化するまで、圧力をかけ続けていかなければならない」と訴えた。