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田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

インド発のイノベーションが世界を変える
日本企業よ、インドを目指せ!

田村耕太郎
【第36回】 2011年12月28日
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若く、内需が大きな経済

 久しぶりにインドを訪れた。最も驚いたのが、技術や商品のレベル。技術革新、イノベーションが感じられるのだ。通常、イノベーションとは先進国から新興国に移転するものだ。新興国で起こったイノベーションが先進国に伝わることをリバース・イノベーション(逆イノベーション)という。インドには先進国が学ぶべきイノベーションにあふれている。時代は“インドから世界が変わる”だと思う。

 インドの魅力を列挙すれば、

1.人口とその増加(11億人。2025年には15億人)
2.平均年齢の若さ(25歳強)
3.人口の都市への集中の始まり(都市部の人口は全体の5割以下)
4.中間所得層の成長(10年以内に10億人以上のミドルクラスが出現)
5.輸出に頼らない内需経済(GDPの7割が内需)
6.流通網の統合化

 とにかく人口が多い。それがいまだに増加し、しかも若い。今後多くの人口が都市部に移動し、人口100万人以上の都市が68個以上出現する。ちなみに人口100万人以上の都市は欧州全体で35個しかない。アメリカの現在の人口の倍である、6億人の人口がインドでは都市部に住むようになる。その人口集積があらゆる産業や多くの雇用を生んでいく。ちなみに2030年までにインドのGDPは5倍になると、世界的なコンサルティング会社マッキンゼー社は予測している。

 年収4000ドル以上(物価を勘案した購買力平価によれば2万ドル以上)の購買力あるミドルクラスが、2025年までに10億人を突破する。中国経済と違って、輸出に頼らない内需主導型なので、世界的な経済変動の影響を受けにくい。今後の欧米経済が減速してもインドは中国より抵抗力がある。

 この展望にも拘らず、中国に進出している日本企業は2万5000社を超えるが、インドに進出している企業は700社に満たない。

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田村耕太郎

エール大学、ハーバード大学元研究員。
世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク、ランド研究所にて唯一の日本人研究員を務めた。新日本海新聞社相談役。前大阪日日新聞代表取締役社長。国立シンガポール大学公共政策大学院元研究員。
‘02年から‘10年まで2期参議院議員を務める。その間、内閣府大臣政務官(経済財政・金融・地方分権・再チャレンジ各担当)、参議院国土交通委員長を歴任。
著書には『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』などがある。

 

 


田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

欧米だ、シンガポールだ、韓国だ、中国だ、そんなことを言っても、キャッチアップのモデルはもはや世界に存在しない。日本は日本の現状に合わせて自らをモデルチェンジするしかない。坂の上にもはや雲はない!

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