書籍「ウェディングストーリー 大切な人に会いたくなる結婚式の物語」の出版を記念して、本日より3週にわたって、1話ずつ収録されている感動的なウェディングストーリーをお伝えしたいと思います。
本書は、新婦とその父との親子の強い絆を綴った『優しい記憶』を含め、著者の有賀明美さんが12年間のウェディングプランナー人生の中で自身が手掛けた印象に残っている結婚式の実話と、T&Gに在籍する全国のウェディングプランナーが創り上げた結婚式の実話、計12エピソードを収載した書籍です。
特に今回、ご紹介する『優しい記憶』のエピソードは、2011年3月に著者・有賀明美さんのオフィシャルブログへ掲載後すぐに話題となり、2011月6月7日にTBS系列「リンカーン」、2011年8月16日には日本テレビ系列「~1億3千万人のエピソードバラエティー~『コレってアリですか?』」で紹介されました。また、TwitterやFacebook などでも注目され、2011年に注目された話題ランキング7位(2011年はてなブックマーク「外部サイト連携」アクセスランキングより)になったお話です。是非お読みいただければと思います。

優しい記憶

「幸せになれよ」
  こんな何でもない一言なのに、うまく伝えることができないお父さまも少なくありません。娘に伝えたいことがあるのにもかかわらず、恥ずかしくて言葉にできない。
  母と娘の間柄以上に、父と娘の間には言葉で伝える上での距離があるのかもしれません。
  バージンロードで新郎にバトンタッチする時、自分の腕から娘の手が離れ、新郎のもとへと一歩踏み出した娘を目で追うお父さまの後ろ姿には毎回切なくなるものです。
  お父さまの手を離れる瞬間、一言でもいいから「ありがとう」、そう言葉で伝えてあげて欲しい、そんな風に思ったりします。
  けれども、言葉にしなくても伝わる想いもある、そしてそれを言葉にした時に起きる奇跡があることを実感した結婚式がありました。