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計数感覚を磨けば経営力はアップする

粗利益率の差は何を物語る?
洋服リフォーム店の選び方

千賀秀信
【第3回】 2009年6月11日
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 最近は、洋服などの身の回り品も修理して、長く使う消費者が増えているようです。このため修理を行うリフォーム専門店も繁盛しています。そこで田中さんは、サイズが合わなくなったジャケットをリフォーム店で修理しようと考えています。

 地元の洋服リフォーム専門店をいろいろと調べてみましたが、2つの店(甲店と乙店)が選択肢に上がってきました。どちらの店も小さな店です。店頭表示価格では大きな違いがありません。仕上がりまでの時間も1週間から10日は必要ということです。2つの店の店頭ではパートを使っているらしくて、接客対応はまあまあです。通常のリフォームなら、技術的なレベルにも大きな差がないという情報を得ています。

 違いは、甲店は広告などを一切行わず、リフォーム内容によっては、店頭価格より安くしたり、ケースによっては高くなる可能性もあるということです。乙店では、明瞭価格の観点から、割引などの価格変更はしないということです。甲店は車で30分くらいのところにあり、乙店は徒歩圏にあります。気に入っているジャケットなので、価格が一定でぶれがなく、近くにある乙店の方が、便利で信頼できる感じをもっています。でも価格交渉が可能な甲店も捨てがたいのですが……。

 もし、あなたなら、甲店、乙店のどちらの店に頼みますか。その理由は何ですか。

乙店が安くしないのは何故か

 甲店が、店頭価格より安くしたり、高くしたりするのはなぜでしょうか。価格競争をしているのでしょうか。低価格志向のお客をつかもうと必死なのでしょうか。

 甲店・乙店とも、店頭表示のリフォーム料金に大きな違いがなく、技術的なレベルにも差がなく、パート店員ながら接客にも違いがありません。この条件では、価格が低い方の店にたくさんお客は集まるでしょう。ならば甲店と乙店と比較して、価格が安い方を選ぶという行動に出るでしょう。しかし甲店が価格を上下させるため、両店の価格優位性は、よくなったり悪くなったりです。最後は、唯一の違いである距離が近い店を選ぶことになるでしょう。そうすれば徒歩圏の乙店を選ぶことになるのではないでしょうか。

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千賀秀信

せんが・ひでのぶ 公認会計士、税理士専門の情報処理サービス業・株式会社TKC(東証1部)で、財務会計、経営管理などのシステム開発、営業、広報、教育などを担当。18年間勤務後、1997年にマネジメント能力開発研究所を設立し、企業経営と計数を結びつけた独自のマネジメント能力開発プログラムを構築。「わかりやすさと具体性」という点で、多くの企業担当者や受講生からよい評価を受けている。研修、コンサルティング、執筆などで活躍中。大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール講師。著書に『新版・経営分析の基本がハッキリわかる本』(ダイヤモンド社)、『経営センスが高まる! 計数感覚がハッキリわかる本』(ダイヤモンド社)、『「ベンチャー起業」実戦教本』(プレジデント社:共著)、『会社数字がわかる計数感覚ドリル』(朝日新書)などがある。
●マネジメント能力開発研究所のホームページ
http://homepage3.nifty.com/maneji/


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