ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside

景気浮揚に金融政策総動員
追加緩和に舵を切ったFRB

週刊ダイヤモンド編集部
2012年1月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 1月24・25日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の結果は、米国の中央銀行、連邦準備理事会(FRB)の積極姿勢を見せつけるものとなった。

 市場関係者を驚かせたのが、まず超低金利政策の延長だ。FRBは昨年8月、2013年半ばまで「異例の低金利政策」を続けると発表したが、今回これが「14年終盤まで」に延長された。

 失業率が4ヵ月連続で低下、ISM製造業指数(製造業の景気先行指標。50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退)は52.7から53.9に上昇するなど、12月の各種指標では、米国経済の状況は悪くないように見える。

 にもかかわらずこのような政策を打ち出したのは、FRBが景気回復の実態を、かなり慎重に見ているからだ。実際、低下傾向とはいえ失業率はいまだ8.5%という高さで、低下したのも求職を断念した人が増えた、という面が大きい。米国経済のカギを握る住宅市場も、12月の新築販売件数が前月比▲2.2%など、依然低迷が続いている。

 もう一つ、注目すべきは、今回のFOMCから、参加委員の政策金利の先行き予想が示されるようになったことだ。“市場との対話”の一環だが、ここまでやるのは先進国では例がない。

 狙いは、「情報公開で不確実性という霧を晴らし、市場と当局との腹の探り合いのなかで金利が上昇するのを防ぐ」(小野亮・みずほ総合研究所シニアエコノミスト)ことである。「時間軸効果(金融緩和の継続を約束することで生じる金利低下)を強化するため」(桂畑誠治・第一生命経済研究所主任エコノミスト)との見方もできる。

 異例の試みだけに、懸念もある。各委員の予測と実際の金融政策が乖離するとかえって懐疑を招く、利上げに転換しようとするときに引き締め効果が出過ぎる、などのリスクが指摘されているが、FRBの果敢な姿勢を示すものであることは間違いない。「それだけ、景気悪化のリスクが大きいと考えている。前倒しで打てる手はどんどん打っていくということだ」(桂畑主任エコノミスト)。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年2月25日号 定価710円(税込)

特集 弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落

知られざる法曹界の真実

【特集2】
サントリーと創業家
グローバル化への試練

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside

産業界・企業を取り巻くニュースの深層を掘り下げて独自取材。『週刊ダイヤモンド』の機動力を活かした的確でホットな情報が満載。

「inside」

⇒バックナンバー一覧