NTTデータのデータセンター 三鷹データセンターEAST堀口茂美・NTTデータファシリティマネジメント事業部三鷹EAST推進担当部長 Photo by Hiroyuki Oya

「公共システムから産業、スポーツ、芸術まで、人の活躍するあらゆる現場でデジタルへの変革が起きている。その鍵となる技術を駆使する拠点となるのが、データセンターだ」

 3月20日、東京都三鷹市で開かれたNTTデータのデータセンター「三鷹データセンターEAST」の竣工式。社長の岩本敏男が冒頭のように演説する姿を、感慨深げに見詰める男がいた。

 約1年半にわたる建設工事の陣頭指揮を執った、ファシリティマネジメント事業部三鷹EAST推進担当部長の堀口茂美である。

 NTTデータは自治体や金融機関、米IT大手アマゾンなど、多彩な顧客を抱えている。そして、顧客の基幹システムは、クラウドへの移行が加速中だ。膨大な量のデータを処理するデータセンターは、現代の巨大な“頭脳”を支える欠かせないインフラであり、ニーズは日々高まっている。

 三鷹EASTはNTTデータにとって16カ所目のデータセンター。建設には1060社、延べ約8万2000人が関わり、社運を懸けた一大プロジェクトだ。

 生え抜き主義が強いNTTグループで、大手建設会社からの転職組という堀口は異色の存在だ。1級建築士の資格を持ち、前職では病院やマンションなどさまざまな建築に携わってきた。