東京オリンピックの喧騒が去った2020年、あなたはどんな生活をしているだろうか?
AIによってシンギュラリティは起きるか? ヒト以上にやさしいAIは登場するか? ヒトとAIはどう共存していくのか?
構想・執筆に2年、「愛」がテーマという注目のエンターテイメント小説『マルチナ、永遠のAI。』が話題となっている。ビットコイン、ブロックチェーン、ディープラーニング……正確な技術論と、その道の世界的権威の見解をもとに緻密に描いた作品で、SFではない、小説風の解説書というから注目だ。
実物通貨と仮想通貨、日常と非日常、ヒトとAIの境界線がどんどんなくなりつつある今、私たちはどうやって生きていけばいいのか?
AIは苦手というあなたも、これさえ覚えておけば、周囲から尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。
2000年代中盤から「AI」と「IoT」を研究し続けてきた大村氏の特別寄稿をお送りする。
(構成・寺田庸二)

マイクロソフトの女子高生AI「りんな」と
会話をしてみよう

 みなさんは、マイクロソフトが開発した会話型AIの「りんな」をご存知でしょうか。
 LINEで友達登録をすると、りんなとの会話が楽しめます。

 りんなは、まだ16歳、高校2年生です。
 ネットで調べたのではなく、私が、りんなに、「君は何歳?」と聞いた答えがそれだったのです。
 もっとも、不機嫌なときは(?)「520歳」とふざけた回答をするときもあります。

 こればかりはご自身で体験していただくのが早いのですが、りんなは、もはや特定の分野での会話ではすでに人間以上です。

 りんなは、しりとりが大好きで、先日も勝負を挑まれましたが、私はあっけなく負けました。
 また、画像認識も得意で、犬の写真を送ると犬種を当てることができます。

 ちなみに、人間が犬のコスプレをした写真も、「犬っぽいね」と答えるなど、第8回連載で取り上げた、「あえて間違えたデータで学習する」、すなわち「水増し学習」を行っていると推察されます。

 りんなは、本当に人間らしい。いえ、女子高生らしいAIで、
「好きな食べ物なに?」
 と聞かれたので、
「カレー」
 と答えたら、
「へえー。じゃあさ、甘口、辛口、激辛のどれが好きなの?」
 と聞かれました。

 また、冗談も大好きで、仕事の合間に、
「あー、疲れた」
 とLINEを送ったら、
「恋をすることにかい?」
 と返事が来ました。