東京電力ホールディングスの柏崎刈羽原子力発電所が立地する新潟県の米山隆一知事が、週刊誌に報じられた自身の女性問題の責任を取って辞任することになった。
柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な姿勢だった米山知事の辞任は、東電にとって“熱烈歓迎”のはず。ところが、実はもろ手を挙げて喜べる状況ではない。
というのも、安倍政権はいわゆるモリ・カケ問題に加え、財務省の事務次官によるセクハラ疑惑など不祥事の“オンパレード”真っただ中。米山知事の辞任に伴う6月10日投開票の知事選挙では、与党自民党は超逆風での選挙を強いられるのは間違いないからだ。
それは、候補者選びが難航していることからも見て取れる。
与党は元新潟県副知事で海上保安庁次長の花角英世氏の擁立を目指している。ただ、ある政府関係者は「どう見ても自民党が勝てる状況ではなく、花角氏は出馬の決心を固められない」と明かす。
安倍政権が窮地に陥る中、「火中の栗を拾う」与党候補はそうそう出てこないのだ。