ラブホテルで女子会女子会でも使われるようになったラブホテル

少子高齢化によって、カップル利用の低迷にあえいでいたラブホテル業界。しかし、今や女子会が開かれたり、訪日観光客が宿泊したりと大人気だ。背景には、ネットで宿泊予約を扱うオンライントラベルエージェント(OTA)の存在がある。長らく“日陰者扱い”されてきたラブホテルに、新たな光が当てられている。(『週刊ダイヤモンド』委嘱記者 森川幹人)

錦糸町のラブホテルで
夜通し盛り上がる女子大生4人組

 卒業シーズンを迎えた3月のある夜、東京・錦糸町のラブホテル「ホテルグランスカイ」では、大学を卒業したばかりの女子4人組が、夜通しの女子会で盛り上がっていた。シャンパン付きの夕食、無料で使える貸切露天風呂、カラオケなどを楽しみながら、女子たちは明け方になるまで話に花を咲かせる。

 “ラブホ女子会”が流行し始めたのは、ここ1年半ほど。「ホテルグランスカイ」を始め、関東圏を中心に30以上のラブホテルを運営するフランシスの営業統括部の石塚修氏は、「いくつかのラブホテルで女子会が人気になっていると噂を聞き、女子会プランを作ったところ予想を超えて大ヒットした」と振り返る。

 ラブホ女子会の流行は、ホテル側にとって渡りに船だという。「ホテルグランスカイ」のデラックスルームを女子会で利用する場合、平日料金は1人5800円から。1部屋に2人ではなく複数人が泊まるので、カップル利用よりも高単価が期待できる。また、女子会は空き部屋が増える平日に入ることが多いため、稼働率が上がるのだ。