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格差社会の中心で友愛を叫ぶ

“ワケあり”キャバ嬢にアラフォー日雇派遣!貧困の泥沼にはまる女たち

西川敦子 [フリーライター]
【第10回】 2010年2月5日
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 給与が最低賃金を満たしていない労働者の8割は女性――厚生労働省の調査で、こんな事実が浮かび上がった。

 「主婦のパートなら低賃金でも大丈夫だろう」

 かつての“常識”が今や、独身女性やシングルマザーを脅かしている。

 家庭の安全地帯で生きられない女性たちが足を踏み入れるのは、文字どおりの“無法地帯”。一歩踏み外せば、貧困の奈落に墜落しかねない状態だ。

 崖っぷちギリギリを行く女性たちの実情について、現場に聞いてみた。

違法罰金、自腹で衣装代月20万円!
ボロボロになるキャバクラ嬢たち

 「精神的に不安定になって心療内科に通っている子が多いんです。2人に1人くらいはいるんじゃないかな」

 キャバクラで働くある20代女性はこう打ち明ける。

 彼女たちを脅かしているもの――それは、店から持たされる携帯電話だ。

 「みんな昼夜を問わず、ひっきりなしにメールの着信をチェックするんです。毎日自分を指名してくれるお客様をちゃんと確保してノルマをこなさないと、店に罰金を取られてしまいますから。1日分の給料がとんでしまう、なんていうケースも多々あります。だから、自腹を切って同伴のお客様をつかまえる子も多いですね。同伴前にどこかで夕食をおごって、お店の飲食代、指名料なども全部自分が持つわけです」

 「楽して高給」

 そんなイメージのあるキャバクラ嬢たち。今や少女たちの憧れの職業でもある。アイドル並みの人気を誇るテレビタレントがいたり、会話術に学ぶ書籍が出版されるなど、注目度は高い。だが、華やかなのは表側だけ。実態はかなりシビアだ。

 新人の時給はだいたい1500~2000円といったところ。その後、指名の数に応じて時給はアップしていく。だが、店の売り上げが下がればそれに応じて時給も下がることが多く、収入は必ずしも安定しない。

 ヘアメイク代として毎日1500~2000円程度を徴収されるうえ、衣装代も自腹。中には数千円の激安ドレスでしのぐキャバクラ嬢もいるが、同じ服を続けて着ていると、店側から注意されてしまう。

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


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