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「採用の神さま」のイマドキ日中就活ルポ 小畑重和

「内定出したらうちに決める?」と言われたら…
学生に嫌われる“意思決定を迫る会社”の思惑とは

小畑重和 [(株)トランセンド アジアHRプロジェクト顧問]
【第29回】 2012年4月20日
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 皆さん、こんにちは。自分で言うのもなんやけど、「採用の神さま」小畑重和です。

 4月も20日を過ぎて、こちら北京では30℃近い日もあり、短い春を通り越して、冬から一気に夏やないかという勢いです。

 日本では、もうすでに4月選考開始の企業から内々定が出始めていることでしょう。そしてめでたく内々定を得て、内定受諾の意思決定を迫られていることもあるかと思います。「もっとゆっくり考えさせてほしい」「他の企業の選考が終わるまで待ってほしい」などと思っている人も多いでしょう。

 そこで今回は、就活生の知らない「意思決定を迫る会社」と「迫らない会社」の違いについてお話ししたいと思います。

意思決定を迫らない会社は「懐の深い会社」?

 人事・採用担当者からすると、「内定をどのタイミングでどんな形で出すか」「どう入社の意思決定に持っていくか」は最も重要な仕事です。せっかく欲しい学生を見つけたのに、入社にいたらなければ元も子もないですから。

 採用の神さま的には、内定と同時に受諾の意思決定を迫ります。あるいは意思決定と引き換えに内定を出します。いわゆる、「握り」にいくわけです。

 大学進学時は、複数の大学・学部を受験した後、合格・不合格が出そろい、その手持ちの合格カードの中から「どれにしようかな…」と選択するイメージがありますよね。学生は就活でも、手持ちのカード(内定)が出そろってから、「さてどれにしようかな…」と落ち着いて選択するものだと当初は思っています。

 しかし、ボクらは迫ります。「ウチに来る気はあるの?どうする?来ない?内定が出ればすぐ受諾できる?今、この場で決められる?」と、意思決定をするように迫ります。

 一方、意思決定を迫らない会社もあります。

 「内定です。返事はいついつまでに下さい。まあ、一生のことなので、ゆっくりと考えてください」

 みなさんはどちらの会社がいいですか?

 学生のみなさんには、あきらかに後者の迫らない会社の方が人気あるでしょうね。「強制しない会社だ」「学生の主体性に任せてくれる会社だ」「懐の深い会社だ」などと評判が良さそうです。逆に、「意思決定をこの場でしなさい!」という会社は、「やり方が強引だ。きっと仕事でもそういう強引なところがあるに違いない。強制的な社風の会社に違いない」と否定的に思う人もいると思います。

 それでも、ボクらは迫るんです。

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小畑重和 [(株)トランセンド アジアHRプロジェクト顧問]

1959年京都市生まれ。82年京都大学法学部卒。同年リクルート入社。入社後、10年間、人事採用担当・責任者として、高成長期のリクルー トの採用をささえる。キャリアスクール「i-Company」校長、リクルートエージ ェントの採用部長を経て、現在、主に北京で中国人大学生を採用する(株)トランセンド AHRP事業顧問。公式サイトhttp://obatashigekazu.net/


「採用の神さま」のイマドキ日中就活ルポ 小畑重和

「第二次就職氷河期」と呼ばれ、学生たちの就職難が問題視されている日本。その一方で、中国進出やグローバル化を視野に入れた多くの企業が熱い視線を寄せるのが中国の学生だ。本連載では、これから一層注目を集める中国の就活事情を明らかにするとともに、日本人の学生が彼らに負けないための処方箋を探る。

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