橋下徹大阪市長のツイッターが話題だ。「民主党も自民党も現行の統治機構のままでの増税。大阪維新の会は消費税の地方税化、地方交付税の廃止。増税するなら地方が判断。今の制度のままで消費税をアップしようもんなら後からの変更など効かなくなる。年金も結局若者にしわ寄せのまま。今こそ統治機構を変える方向性を決めなければならない」とした。

 これは、大阪維新の会の民主と自民に対する宣戦布告だろう。実際、ある閣僚経験者は、「困ったなあ。こっちはもう消費税で方向転換できない。これで選挙を仕掛けられたらたまらない」と頭を抱えていた。橋下市長は、地方分権・道州制を前提とし、消費税を地方へ移す代わりに、地方交付税は要らないという論法もとっている。

消費税の社会保障目的税化は
世界の流れに逆行している

 橋下市長の話の前提には、消費税の社会保障目的税化はおかしいという認識がある。消費税を社会保障財源のために使うのは、仕方ないと思う人は多いだろう。財務省は社会保障費が年々伸びていくので、消費税を社会保障に充てなければいけないという。増税したい財務省と予算を大きくした厚労省の合作で、滅茶苦茶なロジックだが、社会保障の専門家でもこれに異を唱える人はほとんどいない。

 社会保障は、助けあいの精神による所得の再分配なので、国民の理解と納得が重要だ。というわけで、日本を含めて給付と負担に関係が明確な社会保険方式で運営されている国が多い。もっとも保険料を払えない低所得者に対しては、税が投入されている。ただし、日本のように社会保険方式といいながら、税金が半分近く投入されている国はあまり聞かない。

 このように税の投入が多いと、給付と負担が不明確になって、社会保障費はドンドン膨らむ。その一部は業界の利益になって社会保障の効果が出にくくなる。一例をあげれば、特別養護老人ホームの内部留保が一施設当たり3億円(収入1年分)で、業界全体で2兆円と過大になっている。これは税投入が末端に行き届かずに、中間業者の懐を潤し、結果として社会保障費の増大につながっているといえる。