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ワイン卸売りのブランドビジネスで扱う
三つ星レストランも取り合う“幻の逸品”
ヴァンパッシオン社長 川上大介

週刊ダイヤモンド編集部
【第188回】 2012年5月11日
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Photo by Toshiaki Usami

 フランスで100年以上前から代々続く、人間国宝級のワイナリー(ワイン生産者)が一子相伝で守ってきたワイン。

 職人気質のワイナリーたちから、このワインを売ってもらうのは至難の業といえる。書類での契約などなく、「お前だからこのワインを渡す」という信頼関係があるのみだからだ。

 三つ星レストランまでもが争奪戦を繰り広げるその逸品を、日本に輸入している企業がある。川上大介が立ち上げたヴァンパッシオンだ。

 在庫を抱えるため、多額の資金が必要となるワイン卸の世界。同業他社といえば、数十億円単位の取引をこなす大企業のグループ会社か、数人でマニアックなワインを扱う小規模な会社がほとんどだ。

 そんな中、ヴァンパッシオンは、創業7年で独立系ワイン卸企業としてトップクラスに成長。2012年3月期の年商は12億円超を見込んでいる。

半年で5000万円
創業期は資金集めに奔走
そこで運命の出会い

 商社のトーメンでワイン部門の担当だった川上は、そこが売却されるということで退社。ワインの素晴らしさを日本に広めるため、自らワイン卸会社を立ち上げることを決めると、商社時代に信頼を築いたワイナリーたちも応援してくれた。

 しかし、事業の特性上、創業に5000万円もの資本金が必要だった。さらに、次にワインが売りに出る時期に間に合わせるには、残された時間は半年しかなかった。

 子どももいれば、家のローンもたくさん残っている。そんな中、ひとまず資本金30万円で会社を立ち上げ、出資を募る日々が始まった。

 資金集めは困難を極め、「死んでもいいという覚悟」での外回りが続いた。そんなとき、ワインバーで1本何十万円もするワインを飲む、一人の男性との運命的な出会いが訪れる。

 知り合いだったバーのマスターに紹介してもらい、あいさつをした後に帰って調べてみると、なんとその男性はIT企業の超有名社長だった。

 後日、その社長の元へ出資の直談判に行くと、「あなたは成功する顔をしている。3000万円までどうぞ」という驚きの一言が待っていた。

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