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日本株低迷-短期間に上昇に転じる可能性は低い

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第14回】 2008年1月22日
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 日経平均株価で見ると、わが国の株価は昨年1年間で約11%下落し、同96%上昇した中国などから大きく水をあけられた感がある。当面、こうした状況に大きな変化はないだろう。海外投資家や国内の個人投資家が、わが国の株式市場から離れてしまうことが懸念される。

魅力のない国“日本”から
世界の投資家が離れている

 香港でヘッジファンドのマネジャーをしている友人に、日本株について尋ねた。彼は開口一番、「日本という国には、あまり魅力を感じない」と指摘していた。世界中が日進月歩で進んでいるのに、日本は、依然として前に進む強い意思が見られない。そのため、一部の製造業などの技術力は評価に値するものの、経済全体とすれば、世界から遅れてしまうことになるというのが彼のロジックだった。そして、「取り残される国の株は買えない」と付け加えた。

 彼の話し振りを聞いていると、多くのヘッジファンドが、日本株を売り持ち(ショートポジション)にしていることが推測できる。ヘッジファンドのオペレーションは、上昇すると予想する金融商品を買い持ち(ロングポジション)にし、下がると予想する商品を売り持ちにするのが基本だ。そのため、現在、日本株は最も売り持ちにし易い商品の一つになっている。

 また、長期投資を行っている海外投資家の多くも、日本株というよりも日本に失望している人が多いという。小泉政権下で構造改革が叫ばれ、日本という国が変わるという期待を抱いた海外投資家は多かった。ところが、政権が替り、構造改革が進むどころか、その言葉すらあまり聞くことができなくなってしまった。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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